【AJCC2022】5分で分かる！出走各馬の前走のまとめ

　今年のAJCCには菊花賞2着馬のオーソクレースが参戦。

　菊花賞以来の実戦とはいえ、枠順、斤量共に恵まれたため中心視せざるを得ないが、オーソクレースの相手選びは一筋縄では行かない。

　そのため、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。

　そこで、今回は「AJCCでの穴馬をお探しの方」や「AJCCの各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

※前走が地方レースだったキャッスルトップ、ダンビュライトのステップレースのまとめはありませんので、ご了承ください。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

七夕賞(G3) 2021/7/11 福島芝2000m(やや重)

出走各馬のレース内容

クレッシェンドラヴ

　まずまずのスタートを切ったが、先行策は取らずに中団で待機。

　向こう正面半ばから鞍上の手綱が動き出すとジワジワ加速し始める。

　そして、直線では馬場の3,4分所から脚を伸ばそうとしたが、さほどペースが流れなかったことで先行勢の余力は残っていたため、末脚は不発に終わり14着に大敗した。

　後方待機勢に有利な展開にならなかったことが敗因だ。

菊花賞(G1) 2021/10/24 阪神芝3000m(良)

出走各馬のレース内容

オーソクレース

　スタートで後手を踏んだため、道中は中団馬群で脚を溜める。

　2周目の3コーナーで鞍上の手綱が動くとジワジワとスパートを始め、直線ではスピードを落とすことなく脚を伸ばして2着に好走した。

　スタートが悪かったせいで位置取りが悪くなったのが敗因だが、ゴールした時に余力を残していた点に関しては評価出来る。

アサマノイタズラ

　五分のスタートでゲートを飛び出すと出たなりに後方に付け、1周目のホームストレッチでは殿しんがりでキッチリ折り合う。

　2周目の3コーナー地点から鞍上が手綱をしごき始めるとコーナーではラチ沿いを立ち回る。

　その後、直線でインコースから脚を伸ばしたが、上位入線は叶わずに9着に終わった。

　道中での位置取りが後ろ過ぎたのが敗因だ。

天皇賞秋(G1) 2021/10/31 東京芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

ポタジェ

　まずまずのスタートを切ると、内枠を利してラチ沿いで先行策。

　直線でもインコースから脚を伸ばしたが、決め手があるライバルの末脚に屈して6着に終わる。

　瞬発力不足が敗因とはいえ、グランアレグリア以外の他の先行勢が大敗したレースで勝ち馬から0.8秒差ならば、少し評価出来る内容だ。

ラストドラフト

　五分のスタートを切ると、出たなりに中団馬群で待機して直線一気に賭ける。

　直線を向くとやや窮屈になりながらもジワジワと伸びて8着入線。

　展開は向いたが、上位入線するには瞬発力が足りなかったことが敗因だ。

アルゼンチン共和国杯(G2) 2021/11/7 東京芝2500m(良)

出走各馬のレース内容

アンティシペイト

　5分の発馬だったが、二の脚で加速して先行2番手でレースを進める。

　3コーナー付近では折り合いを欠きながらもじっくりと脚を溜めると、直線ではラチ沿いで粘り込みを図る。

　しかし、後続馬の末脚に屈し、8着に敗北。

　折り合いを欠いたことと、高速馬場で早い上がりを繰り出せなかったのが敗因だ。

中日新聞杯(G3) 2021/12/11 中京芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

ボッケリーニ

　5分の発馬で出たなりに前から9番手辺りに付ける。

　3コーナー終いで鞍上の手綱が動くと直線に備えてギアチェンジ。

　その勢いのまま直線を向くとインコースから先行勢を捕らえにかかったが、逃げ粘るショウナンバルディらをかわせずに4着に敗北した。

　57.5キロのハンデとスローペースに泣いたレースだった。

キングオブコージ

　平凡なスタートで後方待機かと思いきや、2コーナーで馬がエキサイトして折り合いを欠き、結局先行競馬でレースを進める。

　直線では逃げ粘るショウナンバルディら目掛けて加速したが、残り200m辺りで脚色が鈍ってしまい、結局5着に終わった。

　スローペースとレース序盤で折り合いを欠いて脚を使ってしまったことが敗因だ。

ラストドラフト

　五分の発馬を切るとインコースの馬込みに付ける。

　3コーナー手前で三浦騎手は外に進路を変えようとしたが、すでに外に居たボッケリーニに進路を塞がれていたため、引き続きインコースに留まった。

　直線ではインコースから馬場の3,4分所へ進路を切り替えて追い込んだが、上位入線は叶わずに9着に敗北。

　開幕2週目で先行有利な馬場傾向の中、直線で外を回してしまったロスが凡走要因だ。

マイネルファンロン

　五分の発馬を切ったが、先行せずに中団馬群の外に控える。

　4コーナーから追われると一応の加速を見せたが、上位入線は叶わずに17着に終わった。

　中団待機且つ直線で外を回らされたことで馬場傾向の恩恵を受けられなかったのが敗因だ。

ディセンバーS(L) 2021/12/19 中山芝1800m(良)

出走各馬のレース内容

ソッサスブレイ

　最内枠からまずまずのスタートを切り、出たなりにラチ沿いの先行4番手辺りに付ける。

　道中はラチ沿いを立ち回ってコースロスを抑えると、直線でもそのままインコースから粘り込み、3着に激走した。

　もちろん、馬場傾向を味方に付けたことが好走要因なのだが、終始最内を立ち回った割には終いの脚色が悪く苦戦気味な走りだったので、更なる距離延長がプラスに働くとは……。

サンタクロースS(3勝クラス) 2021/12/26 阪神芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

エヒト

　五分のスタートで中団インコースに付ける。

　道中でジッと脚を溜めると、直線ではラチ沿いから2,3頭分外のインコースから突き抜けて圧勝。

　展開は向いたが、芝が荒れたインコースを物ともしない馬力に関しては評価出来る。

有馬記念(G1) 2021/12/26 中山芝2500m(良)

出走各馬のレース内容

アサマノイタズラ

　まずまずのスタートを切ったが、前目のポジションを取りに行かずに殿に付ける。

　2周目の3コーナー付近から鞍上の手綱が動き出すも、アサマノイタズラに一気に先団グループに取り付ける機動力は備わっておらず、伸び切れずに最下位に大敗した。

　追い込み不利な馬場が合わなかったことに加え、パンサラッサが作った比較的淀みないペースで力を発揮するにはスタミナ不足だったことが敗因。

　さらに、有馬記念後に気管支の炎症が発覚したことから、体調不良によるパフォーマンス低下も考えられるため、有馬記念での大敗は大目に見てよい。

迎春S(3勝クラス) 1/10 中山芝2200m(良)

出走各馬のレース内容

スマイル

　五分のスタートを切ると、馬群外目の先団4番手辺りで折り合ってレースを進める。

　直線では馬場の2分所辺りで後続を突き放して3勝クラスを脱出。

　この勝利は前半1000mの通過タイムが1.03.3というドスローな展開が味方したからなので、特に評価点はない。