【京都記念2021】予想の手間が省ける！出走全馬の前走のまとめ

　今年の京都記念も例年通りの少数頭の開催が決定的だが、参戦した実績馬は近走が振るわない馬ばかりで、条件次第では一波乱が望めるかもしれない。

　だが、一泡吹かせる穴馬に白羽の矢を立てようにも、こちらも近走が振るわない馬ばかりが目立ち、判断に迷ってしまう方が多そうだ。

　そこで、今回は「馬券取捨の材料を探している人」や「出走各馬の前走をざっとおさらいしたい人」、「ステップレース分析が面倒な人」向けに、出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、予想作業の手間を省くことを目的とした記事を作成した。

この記事で分かること

1. 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
2. ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

天皇賞春(G1) 2020/5/3 京都芝3200m(良)

出走各馬のレース内容

モズベッロ

　道中はインで脚を溜め、直線は馬場の3分所に出して粘り込む構えを取る。

　しかし、次第にインコースへにヨレ気味の走りになり、7着に終わる。

　道中で伸びにくいインコースを走り続けたのが響いた印象。

ダンビュライト

　最初の1000ｍを1分3秒程で進めた所でキセキにハナを譲る。

　その後は1、2馬身程離れた2番手でキセキをマークするが、直線で力尽きて9着に終わる。

　ペースもさることながら、差し優勢の馬場と去勢明け初戦が響いたか。

ハッピーグリン

　スタートは悪くなく、外枠発走ながら好位5番手辺りを確保。

　だが、2週目の3コーナー辺りからズルズルとポジションで下げ、そのまま再浮上することなくブービーに大敗。

　展開以前に、距離が長すぎた印象だ。

宝塚記念(G1) 2020/6/28 阪神芝2200m(やや重)

出走各馬のレース内容

モズベッロ

　道中は中団10番手付近で芝が荒れていない馬場の3分所を立ち回り、直線でジワジワ末脚を伸ばして3着に好走。

　渋った馬場での追い比べが向いた印象なので、特に評価点は無い。

ダンビュライト

　外枠発走からやや追っ付けて先団グループを確保。

　3コーナーから松若騎手が追い出すと一応加速はしたが、直線ではすでに余力が残っておらず、9着に敗北してしまう。

　先行不利な馬場に加え、阪神の重馬場が適性外だった印象。

ワグネリアン

　好スタートで先団2番手辺りに取り付く。

　直線では馬場の3分所辺りで粘り込もうとするが、早々とバテてしまい大敗。

　先行不利な馬場に加え、阪神の重馬場が適性外だった印象。

京都大賞典(G2) 2020/10/11 京都芝2400m(やや重)

出走各馬のレース内容

ステイフーリッシュ

　道中は逃げ馬2騎から少し離れた3番手を行くバイオスパークの直後に付ける。

　直線は馬場の2分所から粘り込もうとするが、外から来た差し馬達にかわされて5着に終わる。

　開幕初週にしては荒れていた馬場の内側を走ったロスはあった。

　だが、その割には健闘しており、悪くないレース内容だ。

ダンビュライト

　まずまずのスタートでハナに立つと、淀みないペースで逃げを打つ。

　直線は内ラチから1頭分空けたコースで粘り込もうとするが、7着に敗れる。

　馬場が逃げ、先行馬向きではなかったので、このレースは度外視可能だ。

天皇賞秋(G1) 2020/11/1 東京芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

ジナンボー

　平凡なスタートだったが、外からスムーズにポジションアップし、前から7番手辺りに付ける。

　直線では馬場の2～3分所の間辺りから末脚を伸ばそうとしたが、残り200m付近で力尽きてしまった。

　馬場と展開は向いたが、瞬発力勝負では詰めが甘くなってしまう印象だ。

アルゼンチン共和国杯(G2) 2020/11/8 東京芝2500m(良)

出走各馬のレース内容

サトノルークス

　平凡なスタートを切ると、向こう正面では中団7番手辺りで内ラチから4頭分程外のコースを追走。

　直線は芝の状態が良い馬場の4分所辺りから末脚を伸ばそうとするが、13着に大敗。

　瞬発力のある脚を長く使う展開が合わなかった印象だ。

オリオンS(3勝クラス) 2020/12/13 阪神芝2200m(良)

出走各馬のレース内容

ダンスディライト

　まずまずのスタートを決め、前目2番手のインコースを確保。

　道中はインコースでジッと脚を溜め、直線でもそのまま最内を突いて昇級を決める。

　終始経済コースを立ち回った福永騎手の好騎乗による勝利につき、このレースでは特に評価点は無い。

有馬記念(G1) 2020/12/27 中山芝2500m(良)

出走各馬のレース内容

モズベッロ

　スタートで大きく出遅れてしまうロスを受ける。

　道中は特に動かずに直線一気にかけるが、直線入りした時点ですでに勢いが無く、最下位に終わる。

　長期休養明け且つ大きな出遅れがあったので、このレースは度外視可能。

ラヴズオンリーユー

　好スタートを切ってそのまま先団を形成するかと思いきや、鞍上のデムーロ騎手が手綱を抑え、1週目の直線地点では前から10番手辺りに付けていた。

　3コーナーに差し掛かると鞍上の手綱が動き、クロノジェネシスやキセキを追うように進出を開始。

　だが、直線に入った時にはすでに余力が無く、10着に敗北してしまう。

　レース序盤で後方からの競馬を選択したことが裏目になってしまったのに加え、走破タイムと上がりがかかる馬場も向かなかった。

　したがって、このレースは度外視可能だ。

ポルックスS(OP) 1/10 中山ダ1800m(良)

出走各馬のレース内容

レイエンダ

　内枠からまずまずのスタートを切ったが、先行争いには加わらずに中団のインコースで脚を溜める作戦に出る。

　道中では終始タイトに立ち回り、直線だけ馬場の3分所付近に出したが、末脚を伸ばせずに大敗してしまう。

　展開云々というよりは、ダート適性の無さが敗因だろう。

AJCC(G2) 1/24 中山芝2200m(不良)

出走各馬のレース内容

ステイフーリッシュ

　まずまずのスタートを切ると、1コーナーまでの長い直線を利して前から4、5番手に付ける。

　3コーナーから鞍上の石橋騎手に追われると徐々に進出を開始し、直線では馬場の4分所辺りになだれ込む。

　だが、最後は自身より外のコースから脚を伸ばしたヴェルトライゼンデらに先着され、4着に終わる。

　展開は向いたが、骨折明けのレースだった点を考えれば、大目に評価出来る。

モズベッロ

　スタートがあまり良くなく、後方からの競馬になってしまう。

　残り1000mのハロン棒手前から馬なりのまま加速し、3～4コーナーにかけては外を回って前から10番手辺りまでポジションアップする。

　直線では馬場の4、5分所辺りから末脚を伸ばし、5着に入線。

　確かに渋った馬場での競馬は向いたが、比較的前の馬に有利だった馬場傾向を考えれば、十分評価出来る内容だ。

ベストアプローチ

　まずまずのスタートを切るが、先行せずに後方からの競馬を選択。

　また、向こう正面及び3～4コーナーでは動かずにジッと脚を溜め、直線は馬場の4、5分所辺りへなだれ込む。

　だが、末脚を伸ばそうとしたが直線に入った時にはすでに脚が上がっており、12着に大敗してしまう。

　渋った馬場が向かなかった上に道中の位置取りも後ろ過ぎたので、このレースは度外視可能。

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