【札幌記念2022】5分で分かる！出走各馬の前走のまとめ

　今年の札幌記念の出走メンバーは逃げ,先行馬が数多く参戦するも、その馬達はソダシやパンサラッサ、ジャックドール等の現役屈指の強力な面々のため、レースレベルはかなり高くなりそうだ。

　だが、肝心のレース展開はというと、パンサラッサが逃げてハイペースを刻むのはほぼ確実として、2番手以下の馬達がパンサラッサの逃げにどう対応するかが読みづらく、予想としては中々難解なレースとなりそうだ。

　そのため、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。

　そこで、今回は「札幌記念での穴馬をお探しの方」や「札幌記念の各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

※ユニコーンライオンの前走であるプロキオンSは、ダートレースなので未掲載です。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

ドバイシーマクラシック(G1) 3/26 メイダン芝2400m(良)

出走各馬のレース内容

ユーバーレーベン

　五分のスタートを切ったが、後方12番手辺りの馬群外目に控えて追い込みの競馬に出る。

　道中で折り合ってレースを進めると、直線ではゴーサインが出た瞬間に大外からスパートを開始。

　だが、先にインから抜け出したシャフリヤールらを捕らえ切れず、5着に敗北。

　緩い流れが味方せずの負けなため、ペースが流れるレースで挽回を待ちたい。

グローリーヴェイズ

　スタートでやや後手を踏むと、中団のインコースでジッと脚を溜める競馬に出る。

　直線ではインコースからシャフリヤールを捕らえにかかったが、これを捕らえ切れずに8着に終わった。

　レース序盤で出負けして前目のポジションが取れなかったのが敗因だ。

大阪杯(G1) 4/3 阪神芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

ジャックドール

　2枠4番からまずまずのスタートを切ると出たなりにハナに立ち、先行馬数騎を従えて淀みないペースを刻む。

　4コーナーまでは手綱を動かさずに駆けた後に直線のラチ沿いで逃げ粘ったが、残り200m付近で力尽きて後続に捕まり、5着に敗北した。

　先行馬にマークされたせいで少々ペースを上げ過ぎ、直線で粘り切るスタミナを残せなかったのが敗因だ。

　また、藤岡佑介騎手のレース後コメントによると、「右トモの落鉄」があったらしく、このアクシデントもレースに影響を及ぼした可能性が高い。

　したがって、次走以降にマイペースで運べるならば見直す手がある。

マカヒキ

　五分のスタートを切ったが、行き脚が付かずに後方馬群で脚を溜める競馬となる。

　残り600m付近からスパートを開始したが、各馬のペースに付いて行けずに14着に惨敗。

　前目に付けた馬に有利な展開が向かなかったのと、今のマカヒキにはペースが早過ぎたのが敗因だ。

ウインマリリン

　好スタートを切ると出たなりにジャックドールに並びかけたが、鞍上が手綱を絞ってマリリンをジャックドールの後ろに付けてレースを進める。

　だが、3コーナーに差し掛かると徐々に手応えが悪くなり、4コーナーでは早々に馬群へ沈んで最下位に終わった。

　仕上がり不足が敗因だろう。

マイラーズカップ(G2) 4/24 阪神芝1600m(やや重)

出走各馬のレース内容

ケイデンスコール

　スタートで後手を踏んだが、鞍上に促されて中団馬群の外目に付ける。

　道中では折り合ってレースを進めたが、4コーナーで失速してしまい、早々に脱落。

　結果、ダントツの最下位に惨敗してしまう。安田隆調教師曰く、「道中でトモをぶつけられたそう」なのが敗因らしいが、4コーナーで早々と失速したのを見ると、湿った馬場を苦にしたのが主たる敗因だろう。

新潟大賞典(G3) 5/8 新潟芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

レッドガラン

　五分のスタートを切ると中団に控えたが、向こう正面半ば過ぎでポジションを先行4,5番手辺りに押し上げる。

　直線では馬場の真ん中辺りからジワジワ脚を伸ばすと、追いすがるカイザーバローズの追撃を何とか振り切って勝利した。

　向こう正面でポジションを押し上げた鞍上のファインプレーが勝因だが、ラストで一杯になりながらもトップハンデ57.5kgを背負って勝利した地力に関してはそれなりに評価出来る。

ヴィクトリアマイル(G1) 5/15 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ソダシ

　好スタートを切ると出たなりに先行3番手辺りのインコースに取り付く。

　道中で鞍上とキッチリ折り合うと、直線では馬場の2,3分所辺りから抜け出し、2着馬に2馬身差を付けて圧勝。

　先行有利な展開には恵まれたが、余力残しの勝利だったのを見ると、早い走破時計が出る軽い馬場ならば最早無視出来ぬ存在だと言える勝ちっぷりだった。

宝塚記念(G1) 6/26 阪神芝2200m(良)

出走各馬のレース内容

ウインマリリン

　好スタートを切ると出たなりにパンサラッサに並びかけたが、鞍上に手綱を抑えられて先団グループでレースを進める。

　向こう正面では縦長馬群の好位5番手で折り合うと、3コーナー終いから鞍上のゴーサインに応じてラチ沿いからスパートを開始。

　だが、直線で掲示板内の着順に届く余力が残っておらず、ゴール前でようやくパンサラッサを捕え、7着に終わった。

　パンサラッサの作り出したハイペースでスタミナを削がれたのが敗因だ。

パンサラッサ

　スタートした瞬間に両脇に居たウインマリリンとヒシイグアスに挟まれて若干進路が狭まったが、鞍上に一杯に追われながら徐々に二の脚を伸ばすと、1コーナー入り口でハナに立つ。

　2コーナー終いで2番手のタイトルホルダーに3馬身位の差を付けると、前半1000mが57秒6のハイラップで逃げ、後続のスタミナを削ぎにかかる。

　だが、4コーナー終いでタイトルホルダーに馬なりで併せられると直線ですぐさまかわされてしまう。

　その後、残り200mのハロン棒付近でパンサラッサの脚がアガり、後続に先着を許して8着に敗北。

　パンサラッサにとって、芝2200mの距離が長かったせいでスタミナが尽きたのが敗因だ。

七夕賞(G3) 7/10 福島芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

アンティシペイト

　まずまずのスタートを切ったが、先行策は取らずに中団馬群の外目に付けてレースを進める。

　向こう正面で折り合って脚を溜めると、残り600mのハロン棒辺りから鞍上に一杯に追われてスパートを開始。

　直線では馬場の3,4分所辺りから脚を伸ばしたが、エヒトらに先着を許して3着に終わる。

　決め手不足が敗因のため、もう少し上がりがかかる小回り芝2000mの条件で見直したい。

函館記念(G3) 7/17 函館芝2000m(重)

出走各馬のレース内容

ハヤヤッコ

　まずまずのスタートを切ると鞍上に促され、好位のインコースに付ける。

　道中でキッチリ折り合うと、3コーナー地点から徐々にペースアップし、4コーナー終いで鞍上にゴーサインを出されてスパートを開始。

　直線では馬場の2,3分所からジワジワと脚を伸ばして、マイネルウィルトスの追撃を封じて勝利した。

　渋った馬場がハマったのと、ハヤヤッコが好スタートを切るとすかさず好位のポジションを取りに行った浜中騎手の好判断がもたらした勝利のため、再び同じ条件下のレースでなら期待が持てる。

アラタ

　まずまずのスタートを切ると、出たなりに中団馬群に付けて脚を溜める。

　3コーナーから各馬のスパートが始まると、鞍上に一杯に追われ出し、4コーナーではステッキを入れられて先行勢に襲い掛かるかに見えた。

　しかし、直線を向いた時にすでに余力は残っておらず、タイセイモンストルをかわして7着に押し上げるのが精一杯だった。

　雨で渋った函館のタフな馬場が向かなかったのが敗因だ。

アイスバブル

　五分のスタートを切ると中団馬群のインコースに潜って脚を溜める。

　3コーナーから各馬のスパートが始まるとインコースから進出したが、直線入り口で力尽きて10着に大敗。

　雨で渋った函館のタフな馬場が向かなかったのが敗因だ。

サトノクロニクル

　五分のスタートを切ると後方12,3番手に控えて追い込みの競馬に出る。

　3コーナーから各馬がスパートし出すと後方からペースを上げたが、直線入り口でスタミナが切れて11着に大敗。

　雨で渋った函館のタフな馬場が向かなかったのが敗因だ。

クイーンS(G3) 7/31 札幌芝1800m(良)

出走各馬のレース内容

フィオリキアリ

　五分のスタートを切ると後方に控えてレースを進める。

　道中でジョッキーと折り合うと3,4コーナーで外を回さずに馬群を割にインに付ける。

　だが、直線でウォーターナビレラとファーストフォーリオに進路を塞がれてしまい、8着に敗北。

　直線でスムーズに脚を伸ばせなかった結果のため、今回の敗北は大目に見ることが出来る。