【京成杯AH2022】5分で分かる！出走全馬の前走のまとめ

　サマーマイルシリーズ制覇がかかるベレヌスが押し出された人気になっているが、ピークは前走の中京記念だという情報が出ている。

　さらに、単騎逃げ濃厚とはいえトップハンデと坂のあるコースでの実績がネックとなるため、積極的に狙いたい馬には見えない。

　一方の穴馬も近走が振るわない馬が目立ち、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。

　そこで、今回は「京成杯AHでの穴馬をお探しの方」や「京成杯AHの各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で予想の参考になれば幸いである。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

東風S(L) 3/13 中山芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ミッキーブリランテ

　五分のスタートを切ると鞍上に促されて先行策に出る。

　道中で折り合って脚を溜めると、直線ではラチ沿いで粘り込んで2着に好走。

　前有利な展開が向いたものの、斤量58kgを背負って好走した地力は少し評価出来る。

ベレヌス

　抜群のスタートを切ると鞍上に促されてハナに立つ。

　道中で2番手に4,5馬身のリードを付けると、3,4コーナーで後続を引き付けて直線を向く。

　すると、直線ではラチ沿いで逃げ粘って4着に好走した。

　道中で楽に逃げられたのが好走理由なため、特に評価点はない。

ルフトシュトローム

　まずまずのスタートを決めたが、なまじ勢い付いて前に行きたがってしまい、前半600m地点まで折り合いを欠いてしまう。

　その後はようやく折り合うと3コーナー半ばからスパートを始め、逃げるベレヌスを射程圏に捕らえる。

　しかし、直線では馬場の2,3分所からこれに追いすがるも、残り200m辺りで失速して12着に敗北。

　道中で折り合いを欠いて消耗し、直線で脚を伸ばせる余力を残せなかったのが敗因だ。

ヴィクトリアマイル(G1) 5/15 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ミスニューヨーク

　五分のスタートを切ったが行き脚が付かずに中団馬群で脚を溜めるレースとなる。

　直線では馬場の3分所辺りから徐々に内に切り込みながら脚を伸ばしたが、上位入線が叶わずに10着に敗北。

　瞬発力不足が敗因だ。

クリノプレミアム

　抜群の好スタートを切ったが、ハナには立たず好位5番手辺りに控えてレースを進める。

　だが、前半2ハロン目辺りで馬が行きたがり、鞍上との折り合いを欠いてしまう。

　直線を向いた途端に鞍上からゴーサインが出ると、馬場の3分所辺りから脚を伸ばしたが、他馬のスパートに置いて行かれて16着に惨敗。

　瞬発力が足りずに直線で失速したのが敗因だ。

メイS(OP) 5/21 東京芝1800m(やや重)

出走各馬のレース内容

インテンスライト

　まずまずのスタートを切ると鞍上に促されてハナに立つ。

　3コーナー手前では折り合わずに加速してきたスライリーと捲り気味に進出してきたシュリらへレースの主導権を渡すと、自身は先団のインコースに控える。

　直線では馬場の2,3分辺りで粘り込み、スライリーとの叩き合いを制して5着に好走。

　展開にはやや恵まれたが、直線でもう少し外の進路に出せていれば、着順を1つ上げられたかもしれない。

シュリ

　まずまずのスタートを切ると出たなりに好位に付ける。

　向こう正面半ばで先行2,3番手辺りまでポジションを上げると、直線では馬場の3分所辺りから粘り込もうとしたが、後続の追撃を凌ぎ切れずに9着に終わった。

　瞬発力不足が敗因だ。

エプソムカップ(G3) 6/12 東京芝1800m(重)

出走各馬のレース内容

ダーリントンホール

　五分のスタートを切ると鞍上に促されて好位に付ける。

　道中で折り合ってジッと脚を溜めると、直線では馬場の5,6分所から脚を伸ばして3着に好走。

　差し有利な馬場とスローペースが向いた好走のため、特に高評価すべき点はない。

福島TVOP(OP) 7/17 福島芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

コムストックロード

　スタートで後手を踏むと、インコースから二の脚を使って中団8番手辺りまでポジションを押し上げる。

　道中は終始インコースを立ち回ると、直線ではラチ沿いから4,5頭分程外のインから脚を伸ばしたが、ゴール前でインターミッションとチェアリングソングにかわされて4着に敗れた。

　スタートで後手を踏んだせいでレース序盤に脚を使ってしまったのと決め手不足が敗因。

　だが、ハンデ51kgを差し引いても直線で各馬が避けたインコースから力強く伸びた内容は評価出来る。

　そのため、開幕週前半でまだ芝がフレッシュな条件で見直したい。

中京記念(G3) 7/24 小倉芝1800m(良)

出走各馬のレース内容

ベレヌス

　好スタートを切って鞍上に促されると一目散にハナに立ち、レースの主導権を握る。

　道中は比較的マークされずにレースを運ぶと、直線ではラチ沿いで逃げ粘って勝利した。

　概ね馬場傾向通りの好走だが、前目に付けた他の馬が大敗した中で唯一好走した地力に関しては少し評価出来る。

ファルコニア

　好スタートを切ったが、先行せずに丁度中団に控えてレースを進める。

　道中では行きたがるのを何とか宥められながら脚を溜めると、3,4コーナーで前から2番手辺りまで捲ってスパートを開始。

　すると、直線では馬場の3分所辺りで粘り込んで3着に好走した。

　決め手不足が敗因だが、3,4コーナーで捲りを仕掛けて3着に好走させた川田騎手の手腕は評価出来る。

ミスニューヨーク

　まずまずのスタートを切ると鞍上に促され、前から7,8頭目辺りのインコースに控える。

　3コーナー終いから追い出されると直線では馬場の3,4分所から末脚を伸ばしたが、ゴール前で両脇の馬に挟まれて進路が狭まったこともあり、4着に敗れた。

　展開は向いたが、ゴール前で進路が狭くなる不利がなければ2着馬ともう少し接戦になったかもしれないため、この敗戦は大目に見ることが出来る。

シャーレイポピー

　まずまずのスタートを切ると出たなりに好位6番手辺りに付ける。

　向こう正面でキッチリ折り合うと3コーナー終いから強めに追われてスパートを開始。

　良い手応えで直線を向いて粘ったが、外から脚を伸ばした馬達に差されて7着に終わった。

　展開はやや向かなかったが、ラスト200mまでの脚色に余裕あったのとゴール前で脚色が鈍ったのを見るに、芝1600mで前有利な条件ならば見直す手がある。

レインボーフラッグ

　まずまずのスタートだったが、前には行かずに後方12番手辺りに控える。

　3コーナー半ば辺りから鞍上に一杯に追われると捲りを仕掛けたが、直線を向いた時点で余力が残っておらず、8着に終わった。

　スタミナ不足で捲りが不発に終わったのが敗因だ。

小倉記念(G3) 8/14 小倉芝2000m(良)

出走各馬のレース内容

タガノディアマンテ

　五分のスタートを切ると1周目のホームストレッチで徐々に加速して先団グループに取り付く。

　向こう正面では手綱をやや引かれながら脚を溜めると、3コーナーから鞍上の手綱が動き出し、ジワジワとスパートを開始。

　だが、直線入り口ですでにバテてしまい、見せ場なく馬群に沈んで11着に大敗。

　高速決着に対応出来ずに脚を伸ばせなかったのが敗因なので、もう少し流れが落ち着く展開で見直したい。

関屋記念(G3) 8/14 新潟芝1600m(やや重)

出走各馬のレース内容

シュリ

　まずまずのスタートを切ると鞍上に促されてハナに立つ。

　道中は他に絡んでくる馬がおらず、楽なペースで逃げを打つと、直線ではインコースでウインカーネリアンと叩き合い、3/4差の2着に好走。

　先行争いがほぼ起きなかったことで、マイペースで逃げて楽なペースを刻めたことが好走理由なため、特に評価点はない。

朱鷺S(L) 8/28 新潟芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

ルークズネスト

　五分のスタートを切ると出たなりに中団に付けるが、やや行きたがり鞍上に手綱を引かれる。

　3,4コーナーでは中団馬群の外を回ると直線で外から伸びてくるかに見えたが、目立った末脚の伸びを見せずに11着に敗れる。

　道中で折り合いを欠いて走る気をなくし、レースを投げたのが敗因か。

　また、57kgという高ハンデも響いた印象なので、このレースは度外視可能。

ミッキーブリランテ

　五分のスタートを切ったが、後方12番手辺りに控える。

　道中は折り合って脚を溜めると直線では外から脚を伸ばしたが、上位入線は叶わずに12着に敗北。

　決め手不足とトップハンデ58kgが敗因だ。