今年の秋華賞は札幌記念で強豪古馬を撃破したソダシが人気を集めるものの、続く上位人気馬達の人気は割れ気味で、ほのかに波乱の可能性があるメンバーとなった。
そのため、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。
そこで、今回は「秋華賞の各ステップレースをざっくり見直したい方」や「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。
この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。
※今回は上位人気で決着する可能性が高いと考えているので、穴馬のピックアップはありません。
この記事で分かること
- 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
- ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
筆者の自己紹介
筆者の自己紹介
- 筆者名
ロールス
- 趣味
競馬、麻雀、読書
- 競馬歴
14年0ヵ月(2022年3月現在)
- 予想スタイル
水族館や動物園で生き物をじっくり観察するのが楽しみの1つ。
最近は、YouTubeで『ナショナルジオグラフィックTV』の動物動画を見るのがマイブーム。
そんな性質から、各馬の調教とステップレースの内容、土曜日の馬場傾向に注目し、穴馬を選んでいくスタイルが好み。
- 2021年度の主な指名穴馬
ラストドラフト(AJCC 6人気)
カテドラル(東京新聞杯 12人気) ※『東京新聞杯の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
ギベオン(金鯱賞 10人気) ※『金鯱賞の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
スーパーフェザー(小倉記念 8人気) ※『小倉記念の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
エイシンヒテン(ローズS 12人気) ※『ローズSの出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
- 2020年度の主な指名穴馬
ソーグリッタリング(エプソムカップ 5人気)
キセキ(宝塚記念 6人気)
ディメンシオン(キーンランドC 9人気)
マジックキャッスル(秋華賞 10人気)
更なる穴馬をお届けするべく、現在は競馬予想本を読み漁って仕入れた知識を予想に取り入れるべく、鋭意修行中！
各ステップレースのまとめ
優駿牝馬(G1) 5/23 東京芝2400m(良)
出走各馬のレース内容
ユーバーレーベン
無難なスタートで出たなりに中団馬群に潜り込む。
向こう正面終いから馬群外を通りポジションを押し上げると、直線では残り450m辺りからデムーロ騎手のゴーサインに鋭く反応して末脚を伸ばし、2着馬に1馬身差を付けて勝利した。
差し有利な馬場と展開は味方したが、ゴール時に余力を残した勝利に関しては少し評価出来る。
アカイトリノムスメ
まずまずのスタートを切ると出たなりに好位グループの馬群に潜り込み、2馬身程前にソダシを見ながらレースを進める。
直線では馬場の2分所辺りから馬群を割りながら渋とく末脚を伸ばし、2着に好走。
差し有利な締まったペースが味方したものの、比較的伸びにくいインコースから馬群を割って渋とく脚を伸ばした根性とスタミナは少し評価出来る。
アールドヴィーヴル
7枠から平凡なスタートを切ると後方待機して脚を溜める。
直線では馬場の3分所から追い込んで5着に好走した。
展開が向いた好走だったが、ゴール前で若干脚がアガり気味だったのを見ると、芝2400mの距離が少し長かったかもしれない。
ソダシ
6枠11番からまずまずのスタートを切るとストライド走法でハナを目指したが、鞍上の吉田騎手になだめられて前から2,3番手辺りのポジションに収まる。
だが、2コーナーから3コーナー終いでも鞍上が手綱を引っ張ってソダシをなだめる場面が散見され、目に見えて折り合っていなかった。
直線では馬場の2分所と3分所の中間あたりから末脚を伸ばそうとしたが、伸びきれずに残り200m付近で力尽き、8着に敗北。
道中で折り合いを欠いたのと、差し馬に有利な決め手が求められる馬場が合わなかったのが敗因だ。
スルーセブンシーズ
1枠2番から平凡な発馬で中団馬群のインコースに控える。
直線ではラチ沿いから3頭程外のインコースから末脚を伸ばしたが、外から脚を伸ばした馬達には及ばずに9着に終わった。
内枠のせいで、馬場状態が良い外目を走れなかったのが終いの伸びに影響したようだ。
ファインルージュ
スタートは五分だったが、若干かかり気味に中団グループへ進出して1コーナーを迎える。
向こう正面では馬群でジッと脚を溜めると直線では馬場の2分所から末脚を伸ばそうとしたが、残り400m地点で手応えが悪くなり、11着に大敗した。
ファインルージュにとって、芝2400mという距離が長かったのが敗因だ。
スライリー
スタートがあまり良くなかった上に二の脚が遅かったので、後方からのレースになってしまう。
3コーナーでは抑えが効かない様子で馬群外から先団グループへ進出。
その勢いのままに直線では馬場の3分所からソダシに襲いかかったがアッサリと引き離され、見せ場なく馬群へ沈んでいった。
中団待機策でスライリーの脚が溜まらなかったのと、芝2400mの距離が長かったのが敗因だ。
ステラリア
大外枠からまずまずのスタートを決めると二の脚を使って先行策に打って出る。
直線では馬場の2分所から粘り込みを図ったが、残り300m辺りで力尽きて13着に大敗した。
先行策が裏目に出たのが敗因だ。
クールキャット
スタートは際立って良い訳ではなかったが、内枠のアドバンテージで首尾良くハナに立つ。
直線ではラチ沿いで抵抗したが、残り300m付近で後続に捕まってしまい、14着に大敗。
先行したソダシを他の馬がマークしたことで発生した淀みない展開と差し有利な馬場傾向が向かなかったことが敗因だ。
エンスージアズム
平凡なスタートだったが二の脚で加速して好位グループを追走。
道中では何事もなく脚を溜めたが、直線では早々にガス欠してしまい、末脚を発揮することなく最下位に大敗。
直線入り口でガス欠を起こしたのを考えると、現状は芝2400mどころか芝2000mも距離が長い可能性がある負けっぷりだった。
佐渡S(3勝クラス) 7/31 新潟芝1800m(良)
出走各馬のレース内容
アナザーリリック
平凡なスタートから後方で折り合うと、直線では馬場の3,4分所から上がり3ハロン最速の末脚で完勝。
斤量52kgとやや締まった流れには恵まれたが、上がり3ハロン最速の末脚で2着に2馬身以上付けて完勝した内容は少し評価出来る。
札幌記念(G2) 8/22 札幌芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
ソダシ
大外枠からまずまずのスタートを切ると、難なく先行2番手のポジションを得る。
残り800m地点でトーラスジェミニからハナを奪うと外からブラストワンピースのマークを受けたが、直線のラチ沿いでこれを競り落とし、ラヴズオンリーユーらの追撃を封じて勝利した。
斤量と馬場傾向に恵まれた好走だったので、高評価は出来ない。
紫苑S(G3) 9/11 中山芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
ファインルージュ
6枠11番からまずまずのスタートを切ると好位6,7番手辺りに付けてキッチリ折り合う。
直線でゴーサインが出ると馬場の2分所から鋭く伸び、2着に1馬身以上の差を付けて完勝した。
馬場傾向は味方に付けたが、このメンバーでは力が違った印象だ。
スルーセブンシーズ
スタートは悪くなかったが、ダッシュ力が周りの馬より劣勢と見るや中団のインコースで控える作戦に出る。
道中はラチ沿いでジッと脚を溜めると、直線ではラチ沿いのコースで若干詰まった後に馬場の2分所へ出されるとジワジワと脚を伸ばし、秋華賞の切符を獲得した。
レース序盤でインコースでの中団待機策を選んだ大野騎手の好判断がもたらした好走なので、本番で再現性があるかは展開と馬場状態次第だ。
ミスフィガロ
スタートは悪くなかったが先行争いに加わらずにインコースの中団馬群で脚を溜める。
4コーナーで外に持ち出されると、直線では馬場の3分所辺りから末脚を伸ばして3着に好走。
高速馬場の締まった流れを味方に付けたのと、中団待機策を選んだ津村騎手の好判断がもたらした好走につき、馬に関しては特に評価なし。
ホウオウイクセル
ゲートが開いた瞬間に立ち上がってしまったせいで大きく出遅れてしまい、最後尾からのレースになってしまう。
直線では馬場の2,3分所から追い込んだが、見せ場を作れず13着に大敗した。
致命的な出遅れが敗因なので、このレースは度外視可能だ。
スライリー
外枠から好スタートを決めると二の脚のダッシュ力で先行策に打って出る。
道中は先行2番手の位置で脚を溜めると、3コーナー終いで鞍上からのゴーサインに応じてスパートを開始。
しかし、直線に入ってすぐに失速してしまい、15着に大敗。
高速馬場で行なわれる締まった展開のレースが向かなかったのが敗因だ。
納屋橋S(3勝クラス) 9/19 中京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
サルファーコスモス
スタートは悪くなかったが道中で行きたがったせいで、成り行きで先行2番手で脚を溜めることになる。
直線では内ラチから3頭程外のインコースで脚を伸ばし、2着に粘り込んだ。
前半600mが36.9秒というかなり緩いペースの恩恵を受けた好走なので、特に評価点はない。
ローズS(G2) 9/19 中京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
アンドヴァラナウト
6枠12番からまずまずのスタートを決めると、出たなりに馬群外の好位6,7番手に付ける。
直線で馬場の3分所に出されると一杯に追われながらゴーサインを待ち、残り200m付近でムチを打たれると鋭い脚を繰り出して逃げ粘るエイシンヒテンを捕らえ、見事重賞初制覇を飾った。
馬場傾向は味方にしたものの、直線でムチを打たれた瞬間の加速力が非凡だったのと、ゴール時に余力を残して勝利した点は評価出来る。
ただ、ムチを打てば伸びるものの、直後に若干脚色が鈍った点は若さか敏感さの表れかもしれない。
エイシンヒテン
スタートダッシュを決めると他にハナを主張する馬もおらず、楽にハナに立つ。
さらに、向こう正面では2番手のオパールムーンに2,3馬身差を付けてマイペースで逃げ、余力を残した状態で直線に差し掛かる。
直線では馬場の2,3分所で逃げ込みを図ると、アンドヴァラナウトの末脚には屈したが、アールドヴィーヴル以下の追撃を封じて2着に激走。
他に絡んで来る同型の逃げ馬や先行馬がおらず、楽に逃げが打てた展開が向いた好走のため、次走以降も楽逃げが叶うのならば警戒が必要だ。
アールドヴィーヴル
難なくスタートを決めると出たなりに馬群外の中団9番手辺りに付け、折り合い良く脚を溜める。
直線では馬場の3分所から末脚を伸ばしたが、先に抜け出したアンドヴァラナウトらを捕らえることは出来ずに3着に終わった。
馬場傾向は味方したものの、3着という着順は展開利を得た上位2騎との位置取りの差による結果だった。
エンスージアズム
1枠2番から好スタートを決めたが先行争いには加わらずに他馬を行かせた結果、後方11,12番手辺りでのレースとなる。
直線では内ラチから3,4頭程外のインコースから末脚を伸ばしたが、7着に終わった。
外枠有利な馬場で内枠を引いてしまったことと道中のポジションが後ろ過ぎたのが敗因なので、今回の凡走は大目に見ることが出来る。
クールキャット
ゲートで大人しく駐立出来ずにゴチャついたせいでスタートで後手を踏み、後方14番手付近からのレースとなってしまう。
直線では馬場の4分所辺りから追い込もうとしたが、末脚が不発に終わり11着に敗北した。
スタートが上手く決まらなかったのと、直線で大外から追い込める決め手がなかったのが敗因だ。
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