【セントウルS2021】5分で分かる！出走全馬の前走のまとめ

　いよいよ秋競馬の前哨戦が始まるのだが出走馬に主にG1を走る馬があまりいないので、どんぐりの背比べ感が否めないメンバー構成となった。

　そのため、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。

　

　そこで、今回は「セントウルSでの穴馬をお探しの方」や「セントウルS の各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

オーシャンS(G3) 3/6 中山芝1200m(やや重)

出走各馬のレース内容

カレンモエ

　好スタートで難なく先行集団に取り付くと、逃げるビアンフェから2馬身位離れた2番手で先行策を取る。

　直線では馬場の2分所辺りから粘り込み、2着に好走した。

　馬場傾向が向いた好走なので、特に評価点はない。

ラヴィングアンサー

　大外枠から好スタートを切ったが、内で先行する他馬を見送る形で中団に位置取る。

　直線では馬場の3,4分所から末脚を伸ばしたが、8着入線が精一杯だった。

　逃げ、先行馬に有利な馬場傾向だったため、この敗戦は大目に見ることが出来る。

京王杯スプリングカップ(G2) 5/15 東京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

ラウダシオン

　好スタートを切って出たなりに先行2番手に付けると、道中では逃げるビオグラフィーから4馬身程離れた2番手でマイペースに運ぶ。

　余力十分で直線に入ると内ラチから3頭分程外のインコースで粘り込み、京王杯スプリングカップを優勝した。

　馬場傾向通りの好走につき、特に評価点はない。

シャインガーネット

　まずまずのスタートを切ったが、先行策は取らずに後方待機策を取る。

　直線では馬場の3分所から上がり3ハロン32.7秒の末脚で追い込んだが、上位の先行勢を捕えきれずに6着に敗れた。

　道中の位置取りが後ろ過ぎたのと、直線で必要以上に外を回してしまったのが敗因だ。

タイセイビジョン

　平凡なスタートで後方に付けたが、3コーナー手前では折り合いを欠いてしまった。

　さらに、直線では進路が開かずに外に出して追うというロスが発生してしまい、12着に敗北した。

　馬場傾向が向かなかった上に道中と直線でスムーズさを欠いたため、この敗戦は大目に見ることが出来る。

ヴィクトリアマイル(G1) 5/16 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

レシステンシア

　8枠18番から抜群のスタートで飛び出すと、楽に先行4番手辺りのポジションを得る。

　直線では残り400m地点から追われると反応良く加速したものの、残り100m辺りで後続に捕まって6着に終わった。

　瞬発力不足で粘り込めなかったのが敗因だ。

安土城S(L) 5/30 中京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

クリノガウディー

　まずまずのスタートでハナに立とうとしたが、岩田康誠騎手が手綱を引いて好位5番手辺りに控えさせた。

　直線では馬場の2分所から手応え良く伸びると、後続を振り切って2連勝を飾った。

　馬場傾向は味方したものの、メンバー最重量の斤量で勝利したのは評価出来る。

メイショウチタン

　1枠2番から好スタートを切ると、出たなりに先行策を取る。

　直線では馬場の2分所辺りから粘り込み、3着に好走。

　馬場傾向通りの好走なので、特に評価点はない。

安田記念(G1) 6/6 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ラウダシオン

　まずまずのスタートで先行集団に取り付くも、残り1200mのハロン棒辺りで折り合いを欠いていた。

　直線では馬場の2,3分所辺りから粘り込もうとしたが、残り400m辺りで徐々に失速し、ダントツの最下位に大敗した。

　レース序盤で折り合いを欠いて脚が溜まらなかったことが敗因なので、今回の敗戦は大目に見ることが出来る。

函館SS(G3) 6/13 札幌芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

カレンモエ

　8枠16番から抜群のスタートを切ると、出たなりに先行2番手辺りの馬群外に付けた。

　そのままキッチリ折り合うと逃げるビアンフェを捕らえにかかったが、捕らえきれずに逃げ切りを許して2着に終わった。

　馬場傾向に恵まれた割にゴール前での余力があまり残っていないのを考えると、直線が長いコースへのコース替わりがプラスに出るかは微妙だ。

シゲルピンクダイヤ

　スタートは悪くなかったが両脇の馬に寄られたせいで進路が狭まってしまい、後方ポジションからの競馬を余儀なくされる。

　また、直線でインコースから末脚を伸ばそうとした時もマイネルアルケミーに寄られて進路が狭まったせいで思うように末脚が伸ばせず、9着に敗北。

　他馬に寄られる不利が散見されたので、このレースは度外視可能だ。

ジャスティン

　スタートは悪かったが、坂井瑠星騎手に一杯に追われると二の脚で一気に加速して先団グループに取り付いた。

　だが、無理が祟ったのか4角ではすでに余力が残っておらず、直線でスパートをかける各馬に呑まれてしまい最下位に終わった。

　レース序盤で脚を使わされた上に、海外遠征明け緒戦、斤量がメンバー最重量58kg、芝1200mとあまりにもジャスティンにとって条件が悪かったレースだったので、この大敗は大目に見ることが出来る。

CBC賞(G3) 7/4 小倉芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ピクシーナイト

　まずまずのスタートを切って先行争いに加わるかに見えたが、福永騎手が手綱を押さえて好位6番手辺りのラチ沿いに控えさせた。

　3,4コーナーでもラチ沿いを立ち回ると、直線では外に膨らんだ馬群の間隙を縫うように最内を付き、逃げるファストフォースに1/2馬身まで迫った2着に好走。

　馬場傾向は向いたものの、レース序盤は折り合い重視で控えさせ、3コーナー付近からは終始ラチ沿いを立ち回ってコースロスを抑えて好走させるという、福永騎手のレースメイク力の高さが光った一戦だった。

　恐らく、並の騎手ならいたずらに先行させて馬群に沈めるか、必要以上に後方で控えて脚を余したことだろう。

タイセイビジョン

　1枠1番からまずまずのスタートを切ったが、先行せずに中団で脚を貯める。

　直線ではインコースから末脚を伸ばしたが、残り100m付近で前を走るヨカヨカらが壁になってしまい、スムーズ差を欠いて4着に終わった。

　直線でヨカヨカらが前にいたことで手綱を引かれて末脚の勢いが削がれてしまうアクシデントがあったので、この敗北はノーカウントでよい。

メイショウチタン

　まずまずのスタートを切ると強目に追われて先行策を取る。

　直線では馬場の2分所辺りから粘り込もうとしたが、ガス欠のため早々に馬群へ沈んでいった。

　メイショウチタンにとってペースが早過ぎたのと、平坦なコースが向かなかったのが敗因だ。

クラスターC(Jpn3) 8/9 盛岡ダ1200m(良)

出走各馬のレース内容

ジャスティン

　まずまずのスタートを切ると強めに追われて先団グループに取り付く。

　4コーナーで先頭に立つと後続を引き離しにかかったが、勝ったリュウノユキナらに抜かれて4着に終わった。

　上がり3ハロンでの末脚比べが向かなかったのが敗因だ。

関屋記念(G3) 8/15 新潟芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ベストアクター

　スタートは悪くなかったが、二の脚が遅かったので後方からのレースになる。

　直線では馬場の3分所辺りから末脚を伸ばそうとしたが、残り400mのハロン棒付近でガス欠を起こし、ブービーに大敗した。

　馬場傾向と展開が味方しなかったが直線での伸び脚を見るに、ベストアクターにとって1600mという距離が少し長かったのかもしれない。

UHB賞(OP) 8/15 札幌芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

シャンデリアムーン

　好スタートを切って押っ付けられると、好位6番手辺りに付けた。

　だが、3コーナー終いから追われた時の手応えは悪く、直線でも目立った伸びを見せずに6着に敗れた。

　ハナを奪えずにマイペースで走れなかったことが敗因か。

北九州記念(G3) 8/22 小倉芝1200m(やや重)

出走各馬のレース内容

シゲルピンクルビー

　スタートはさほど良くなかったが、二の脚の加速力と比較的緩い先行争いだったので、好位6番手辺りに付けることが出来た。

　3,4コーナーで芝が荒れた箇所と荒れていない箇所の瀬戸際を立ち回ってコースロスを抑えると、直線でも芝が荒れた箇所と荒れていない箇所の瀬戸際から末脚を伸ばして2着とタイム差無しの4着に好走。

　この好走は、多少上がりがかかる馬場と軽ハンデに恵まれた上に、鞍上の和田騎手がコースロスを抑えて上手く立ち回ったことが理由なので、今回のレースはシゲルピンクルビーの操縦性の良さくらいしか評価点はない。

レッドアンシェル

　まずまずのスタートを切ると出たなりに好位6,7番手に付ける。

　直線では馬場の4分所辺りから末脚を伸ばしたが、逃げ、先行馬を捕えきれずに5着に終わった。

　位置取りは少し後ろ気味だったが、斤量58kgを加味すると健闘した方か。

ジャンダルム

　スタートが悪かったせいで後方ポジションからの競馬を余儀なくされる。

　直線では馬場の5,6分所辺りから追い込んだが7着入線が精一杯だった。

　出遅れたアクシデントのせいで凡走したため、このレースは度外視してよい。

ボンボヤージ

　大外枠からまずまずのスタートでゲートを出たが、先行争いには加わらずに好位6番手辺りで脚を溜める。

　直線では馬場の5,6分所辺りから脚を伸ばそうとしたが、伸びきれずに10着に沈んだ。

　直線で走り辛そうにしていたことから、渋った馬場があまり得意ではなかったのが敗因だ。

朱鷺S(L) 8/29 新潟芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

ナランフレグ

　平凡なスタートな上に二の脚が遅かったので後方待機策を選択。

　向こう正面から4コーナーにかけてラチ沿いを行くと直線では内ラチから5頭分程外のインコースから追い込んだが、上位入線は叶わずに10着に敗北。

　道中の位置取りが後ろ過ぎたのが敗因だ。