【北九州記念2021】5分で分かる！出走各馬の前走のまとめ

　今年の北九州記念も相変わらずの横並びオッズで難解なレースとなっている。

　そのため、狙うべき馬が絞れずにお困りの方が多いのではないだろうか。

　

そこで、今回は「北九州記念での穴馬をお探しの方」や「北九州記念の各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

※前走出走取り消しのロジクライは除く。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

高松宮記念(G1) 3/28 中京芝1200m(重)

出走各馬のレース内容

モズズーパーフレア

　抜群のスタートでゲートを飛び出すと注文通りハナに立つ。

　道中ではラチ沿いで馬群を引っ張ると直線でも馬場が荒れたラチ沿いで粘り込んだが、残り50m付近で外から末脚を伸ばした上位4騎に屈して5着入線。

　外差し有利な馬場と展開で他の先行勢が大敗したにもかかわらず、5着に健闘したのは相当強い競馬をしたと言える。

アウィルアウェイ

　最内枠から平凡なスタートを切った上に二の足が他のライバルより遅かったので後方待機策となる。

　直線では馬場の6分所辺りから追い込もうとしたが、伸びきれずに16着に大敗してしまった。

　渋った馬場が不得手だったのが敗因だ。

レッドアンシェル

　まずまずのスタートを切ると内枠を利して先行策を取る。

　道中ではモズズーパーフレア同様にラチ沿いを走り、直線でもインコースを突いたが、直線の急坂を上り切ろうかという所で馬群に呑まれてしまい、18着に敗れてしまった。

　渋った馬場で荒れたインコースを立ち回ったのが堪えたようだ。

春雷S(L) 4/11 中山芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ジャンダルム

　まずまずのスタートを切ると二の足で徐々に加速し、3コーナー手前で馬群外の好位5番手辺りまでポジションを押し上げた。

　直線で馬場の3分所辺りに出されるとやや大きめのストライド走法で脚を伸ばして優勝。

　馬場傾向を味方に付けた好走だったが、トップハンデを背負って2着以下に2馬身以上の差を付けたのは評価出来る。

メイショウキョウジ

　3枠5番からまずまずのスタートを切ってハナに立つ。

　直線では経済コースで逃げ粘るも、残り100m付近で後続に捕まってしまい敗北。

　奇襲の逃げを敢行したものの、前半600m33.2秒のハイペースで逃げて消耗したせいで直線で粘る体力を残せなかったのが敗因だ。

ノーワン

　平凡なスタートと二の足の遅さのせいで後方からの競馬になってしまう。

　直線では馬場の4、5分所辺りから追い込むも上位入線は叶わずに9着に終わった。

　追い込み不利な馬場傾向が向かなかったのが敗因だ。

京王杯スプリングカップ(G2) 5/15 東京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

エングレーバー

　7枠13番からまずまずの発馬を決めると出たなりで先団グループに取りついた。

　直線を向くと手応え良く馬場の2分所から末脚を伸ばそうとしたが、瞬発力のある脚を繰り出せずに13着に大敗してしまった。

　エングレーバーなりに末脚を伸ばしてはいたものの、上がり3ハロン33秒台前半以上の末脚を求められた展開では分が悪かった。

　そのため、もう少し上がりがかかる条件でなら見直したい。

安土城S(L) 5/30 中京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

ボンセルヴィーソ

　好スタートで出たなりに先団グループに取り付く。

　直線ではラチ沿いから1頭分外のインコースで粘り込もうとしたが、残り200mのハロン棒付近で力尽きて敗北。

　ボンセルヴィーソにとってレコード級のタイムが出る馬場が早すぎたのが敗因だ。

コンパウンダー

　スタートは悪くなかったが、出たなりで他の先行馬を見送るような形で後方ポジションに収まる。

　直線では大外から追い込むが、上位入線は叶わず10着に敗れた。

　前目の馬に有利な馬場が向かなかったのが敗因だ。

メイショウケイメイ

　平凡なスタートな上に行き脚が付かず、後方からの競馬となる。

　3、4コーナーでインコースを立ち回ると直線ではラチ沿いから4、5頭分外のインコースから末脚を伸ばそうとしたが、伸びきれずに最下位に敗れた。

　前目の馬に有利な馬場が向かなかったのが敗因だ。

ノーワン

　スタート直後と落馬直前に他馬に寄られる不利が発生。

　また、落馬による競走中止なので、このレースは度外視可能。

函館SS(G3) 6/13 札幌芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

シゲルピンクルビー

　スタートは悪くなかったが両脇の馬に寄られたせいで進路が狭まってしまい、後方ポジションからの競馬を余儀なくされる。

　また、直線でインコースから末脚を伸ばそうとした時もマイネルアルケミーに寄られて進路が狭まったせいで思うように末脚が伸ばせず、9着に敗北。

　他馬に寄られる不利が散見されたので、このレースは度外視可能だ。

CBC賞(G3) 7/4 小倉芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ファストフォース

　スタートはあまり良くなかったが、鞍上の鮫島克駿騎手が一杯に追ってハナに立たせた。

　道中ではクーファウェヌスらの先行馬をピッタリと引き連れて前半600m32.3秒のハイペースの逃げを打つと、直線ではラチ沿いで逃げ粘り、2着のピクシーナイトに1/2差で勝利。

　ハンデに恵まれた上に開幕週の良馬場で逃げがハマった勝利につき、特に評価点はない。

アウィルアウェイ

　スタートはあまり良くなかったが、鞍上の松山騎手が少し押っ付けていつもより前目の中団8番手辺りに取り付いた。

　直線では馬場の3分所寄りのコースから上がり3ハロン33.2(メンバー最速)の末脚でファストフォースらに迫るも、3着を確保した所でゴール板を通過した。

　実質トップハンデの55.5kgの斤量を背負ったこととインコースの先行馬に有利な馬場で直線の外目を通って中団から末脚を伸ばしたことを考えると、負けはしたものの濃いレース内容だったと言える。

　また、レコード級のタイムが出る高速馬場で好走歴がなかったアウィルアウェイが今回のCBC賞で好走出来たのは、もしかすると馬が成長した可能性がある。

　そのため、今後のスプリント路線では注目すべき1頭と言えるだろう。

ヨカヨカ

　スタートから一杯に追われて先団グループ目掛けて加速するも、他のライバル達より二の足が遅かったため、先団グループに取り付くために向こう正面後半から3コーナーまでで脚を使わされてしまう。

　その影響があってか、直線を向いた時点で少し手応えが悪くなってしまい、5着入線で人気を裏切ってしまった。

　レース序盤の先行争いといい、終盤の決め手比べといい、早いレースラップが続く展開での瞬発力不足が敗因だ。

ノーワン

　まずまずのスタートを切ると出たなりに中団10番手辺りに付ける。

　3コーナー半ばから鞍上の手綱が徐々に動き出すと、それに呼応するようにスパートを開始する。

　しかし、直線では外へ進路取ってしまったせいで馬場の4分所から末脚を伸ばす羽目になり、6着に敗北。

　レース序盤のポジション利を得られなかった上に直線では大外を回ってしまってコースロスも発生してしまい、かわいそうな競馬になってしまった。

　ただ、直線では最後まで末脚を伸ばしていたので、一転して差し有利な馬場で走れるようになった場合は注意が必要な馬である。

メイショウケイメイ

　平凡なスタートで出たなりに後方に付け、追い込み競馬に出る。

　4コーナー終いまでラチ沿いを立ち回ると、直線だけ馬場の3分所寄りのコースへ出して先行勢を捕えようとする。

　だが、残り200mのハロン棒を通過した辺りで脚がアガってしまい、8着に敗北した。

　先行有利な馬場が向かなかったことと、瞬発力のある脚を長く使えないがために末脚を伸ばせなかったことが敗因だ。

メイショウカリン

　スタートは悪くなかったが前目のポジションを目指さずに馬群最高峰で追い込みの競馬を選択。

　3、4コーナーではラチ沿いを立ち回り、直線で最内を突くことで序盤のポジション差の不利を覆そうとするが、末脚は不発に終わり、見せ場無く10着に敗れた。

　先行有利な馬場傾向を味方に付けられなかったのが敗因だ。

マレーシアC(3勝クラス) 7/10 小倉芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ボンボヤージ

　好スタートを切ると出たなりに前から2番手に付ける。直線ではラチ沿いから4頭目のインコースから抜け出して勝利した。

　馬場傾向通りの好走なので、特に評価点なし。

安達太良S(3勝クラス) 7/18 福島芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ファンタジステラ

　まずまずのスタートを切ると強めに追われて先行2、3番手に付ける。

　道中でラチ沿いのインコースを立ち回ると直線でも内ラチから1、2頭分外のインコースで粘り込み、外から強襲したロジーナをアタマ差退けて勝利。

　スタートした途端にファンタジステラを先行させた武藤騎手の好判断がもたらした勝利なので、再びハマるかは疑問が残る。

福島TVOP(OP) 7/18 福島芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

アスコルターレ

　まずまずのスタートを切ると鞍上の戸崎騎手が押っ付けて先団グループに取りつけた。

　直線では馬場の2分所から粘り込みを図るが、粘り切れずに6着に終わった。

　先行策が裏目に出た印象なので、このレースは大目に見ることが出来る。

メイショウカリン

　スタートは悪くなかったものの、二の足が遅かったので後方ポジションからの競馬となる。

　道中でインコースをロス無く立ち回ると直線は馬場の3分所へ出して追い込むが、上位勢を捕えきれずに10着に敗北。

　道中のポジションが後ろ過ぎたのが敗因だ。

メイショウキョウジ

　まずまずのスタートを切ると先団グループを目指さずに馬のリズムを重視し、出たなりに好位6、7番手に付ける。

　直線では馬場の2分所から末脚を伸ばそうとしたが、残り200mのハロン棒を待たずに脚がアガってしまい、最下位に敗れた。

　馬場傾向的に特に不利があったわけではなく、休み明けないしは馬体減の影響が出たのかもしれない。