【金鯱賞2022】5分で分かる!出走各馬の前走のまとめ

ステップレース

 レイパパレにアカイイトといったG1馬が金鯱賞で今年緒戦を迎えるが、両馬共に別定戦故に他馬より斤量が重い上に、展開が向かなければあっけなく着外に飛ぶ危険性を持ち合わせている。

 さらに、大阪杯参戦を狙う古豪や新勢力の参戦もあり、下馬評は割れ、にわかに波乱を予感させる顔ぶれとなった。

 そのため、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか

 

 そこで、今回は「金鯱賞での穴馬をお探しの方」や「金鯱賞の各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

 この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

※ギベオンの前走はダートレースのため、未掲載です。

この記事で分かること

  • 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
  • ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
  • 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

筆者の自己紹介

  • 筆者名

ロールス

  • 趣味

競馬、麻雀、読書

  • 競馬歴

14年0ヵ月(2022年3月現在)

  • 予想スタイル

 水族館や動物園で生き物をじっくり観察するのが楽しみの1つ。

最近は、YouTubeで『ナショナルジオグラフィックTV』の動物動画を見るのがマイブーム。

 そんな性質から、各馬の調教とステップレースの内容、土曜日の馬場傾向に注目し、穴馬を選んでいくスタイルが好み。

  • 2021年度の主な指名穴馬

ラストドラフト(AJCC 6人気)

カテドラル(東京新聞杯 12人気) ※『東京新聞杯の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介

ギベオン(金鯱賞 10人気) ※『金鯱賞の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介

スーパーフェザー(小倉記念 8人気) ※『小倉記念の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介

エイシンヒテン(ローズS 12人気) ※『ローズSの出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介

  • 2020年度の主な指名穴馬

ソーグリッタリング(エプソムカップ 5人気)

キセキ(宝塚記念 6人気)

ディメンシオン(キーンランドC 9人気)

マジックキャッスル(秋華賞 10人気)

 更なる穴馬をお届けするべく、現在は競馬予想本を読み漁って仕入れた知識を予想に取り入れるべく、鋭意修行中!

各ステップレースのまとめ

エリザベス女王杯(G1) 2021/11/14 阪神芝2200m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイムより1秒以上遅い

■直線のコース取りの傾向
馬場の2分所から外がやや有利

■枠順傾向
フラット

■脚質傾向
差し有利

求められた能力:

  • 芝が傷み時計がかかる馬場に耐えられるタフさ
  • (阪神11Rの場合)レース平均上がり3ハロンが36秒という馬力が必要な展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

※補足…レース当日は平均上がり3ハロンのタイムこそバラつきがあったものの、一貫して上がり上位の馬が軒並み好走していた。

出走各馬のレース内容

アカイイト

 平凡なスタートを切ると道中は後方馬群に付け、キッチリ折り合ってレースを運ぶ。

 4コーナーに差し掛かると馬群外から一気にポジションを押し上げ、その勢いのままに直線では早々と先頭に立ち、2着のステラリアに2馬身差を付けて圧勝。

 鮮やかな勝ちっぷりだったが、前半1000mが59秒のハイラップだったのに加え、上がり3ハロン上位の馬が好走しやすいトラックバイアスに恵まれた勝利だったので、ハイペースで差し有利な展開になりそうな時だけ警戒すればよい。

ステラリア

 五分のスタートを切ると少し行きたがったものの、ほぼ出たなりで馬群外の好位に付ける。

 道中はキッチリ折り合うと、3コーナー地点から馬なりのまま徐々にスパートを開始。

 残り600m付近でウインキートスの煽りを受けて若干外に膨らんだが、直線では馬場の3分所辺りから末脚を伸ばして2着に好走した。

 今回の好走要因は、スタート直後に好位に控えた鞍上の好判断と、比較的スムーズに競馬が出来たこと。

 そして前半1000mが59秒のハイラップという差し馬に有利な展開が味方した好走につき、特に評価点はない。

ソフトフルート

 五分の発馬だったが、ソフトフルートの二の脚が遅かったため、自然と後方待機に落ち着いた。

 道中では後方でジッと脚を溜めると、直線では馬場の2分所から馬群を突いて4着に好走。

 今回の好走要因は、差し有利な展開が味方したことに加え、直線でなまじ外を回さずに馬場を突いた岩田望来騎手の好騎乗によるものなので、高評価は出来ない。

レイパパレ

 最内枠から好スタートを切ると、鞍上のルメール騎手は他の逃げ馬の出方をうかがった後、ハナを主張するシャムロックヒルとロザムールを見ながらの先行策に出る。

 直線で行きたがる所を何度も鞍上に宥められながら脚を溜めると、4コーナー終いで馬なりのまま先頭に立ち、直線では最内から粘り込みを図る。

 だが、残り100mを通過した辺りで脚がアガッてしまい、後続勢に呑まれて6着に敗北。

 差し有利な展開と距離が少し長かったのが敗因なので、この結果は大目に見ることが出来る

ランブリングアレー

 まずまずのスタートを切ると出たなりに中団9番手辺りに付ける。

 道中はインコースの馬群で折り合って脚を溜めると、直線では馬場の2分所辺りから前を捕らえにかかる。

 しかし、残り100m付近で力尽きて馬群に沈み、9着に敗北した。

 ランブリングアレーにとって、阪神芝2200mの距離が少し長かったのが敗因だ

福島記念(G3) 2021/11/14 福島芝2000m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイム並

■直線のコース取りの傾向
馬場の2分所から外がやや有利

■枠順傾向
フラット

■脚質傾向
展開次第

求められた能力:

  • クラス水準程度のタイムで走破出来る基礎スピード
  • レース平均上がり3ハロンが35秒後半の馬力が要る展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

出走各馬のレース内容

アラタ

 スタートがあまり良くなく、中団馬群の馬込みに控える。

 向こう正面序盤では後方でじっくり脚を溜めると、向こう正面終い辺りから鞍上の手綱が動き、スパートを開始。

 すると、3,4コーナーでは馬群外から徐々にピッチを上げて追い込み、3着に滑り込んだ。

 比較的差し、好位勢に有利な展開を味方に付けた好走につき、特に評価点はない。

香港カップ(G1) 2021/12/12 シャティン芝2000m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
過去水準並のタイム傾向だが、香港カップにおいてはレースレコードよりコンマ1秒遅いタイムだったので、高速馬場の部類か

■直線のコース取りの傾向
フラット

■枠順傾向
フラット

■脚質傾向
追い込みはやや不利

求められた能力:

  • クラス水準並のタイムで走れる基礎スピード
  • 4角で前から10番手以内に付けられる先行力

出走各馬のレース内容

レイパパレ

 発馬で後手を踏み、好位に控えての競馬となる。

 道中は馬群で折り合いに専念して差しの競馬に出るも、目立った末脚を繰り出せずに6着に敗北。

 得意の逃げが打てなかったのが敗因なので、このレースは度外視可能

有馬記念(G1) 2021/12/26 中山芝2500m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
レース展開次第では、クラス水準タイムより0.5秒程遅いタイムが出る

■直線のコース取りの傾向
フラット

■枠順傾向
内枠はやや不利

■脚質傾向
4角10番手以下の追い込みは不利

求められた能力:

  • レース平均上がり3ハロンが36秒台のタフな展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚
  • 4角で前から10番手以内に付けられる先行力。または捲れる機動力

出走各馬のレース内容

アカイイト

 五分のスタートだったがダッシュが付かず、自然と後方からのレースとなる。

 道中でキッチリ折り合うと2周目の3コーナーで鞍上からゴーサインが入り、馬群外から先行集団を呑み込みにかかる。

 しかし、直線入り口でスタミナ切れを起こして脚が上がってしまい、結局7着に終わった。

 アカイイトにとって中山芝2500mの条件は少し距離が長かったのが敗因だ

シャドウディーヴァ

 好スタートを切ると鞍上に追われて先行競馬に打って出る。

 道中での折り合いに関しては問題なかったが、2周目の3コーナーで始まった各馬のスパートに付いて行けずに徐々にポジションを下げてしまう。


 そして直線を向いた頃にはすでに余力を残しておらず、見せ場なく馬群に沈んで12着に大敗した。

 パンサラッサが作る早い流れが前目の馬に不利な展開を作る出したせいで、先行策が裏目に出たのが敗因だ

愛知杯(G3) 1/15 中京芝2000m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイム並

■直線のコース取りの傾向
馬場の3分所が有利。次いで、2分所から内がやや有利

■枠順傾向
内枠有利

■脚質傾向
差しがやや有利

求められた能力:

  • クラス水準並のタイムで走破出来る基礎スピード
  • 直線で馬場の3分所から内を立ち回れるポジショニング
  • レース平均上がり3ハロンが34秒台後半~35秒台前半という馬力がやや要る展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

出走各馬のレース内容

ソフトフルート

 ゲートはタイミング良く出たが、行き脚が付かず追い込みの競馬になる。

 直線では馬場の5分所辺りから追い込むが、4着に敗れた。

 道中の位置取りが後ろ過ぎたのと、直線で外を回し過ぎたのが敗因だ

日経新春杯(G2) 1/16 中京芝2200m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイムより1秒以上早い高速馬場

■直線のコース取りの傾向
馬場の3分所から内が有利

■枠順傾向
内枠有利

■脚質傾向
展開次第

求められた能力:

  • クラス水準タイムより早く走れる基礎スピード
  • 直線で馬場の3分所から内を立ち回れるポジショニング
  • レース平均上がり3ハロンが34秒台後半~35秒台前半という馬力がやや要る展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

出走各馬のレース内容

ショウナンバルディ

 五分の発馬だったが、ホームストレッチを利して徐々に加速をして先行2番手辺りを確保。

 その後は折り合いをつけて運ぶと、4コーナー中間からスパートを開始。

 だが、残り200mのハロン棒付近でスタミナ切れを起こし、馬群に沈んでいった。

 前半1000mが1.00.2秒という差し馬に有利な速い展開が向かなかったことが敗因だ

AJCC(G2) 1/23 中山芝2200m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
展開次第ではクラス水準程度のタイムが出る

■直線のコース取りの傾向
馬場の3分所から外が有利

■枠順傾向
外枠がやや有利

■脚質傾向
差し有利

求められた能力:

  • 直線で馬場の外を立ち回れるポジショニング
  • レース平均上がり3ハロンが35秒台後半という馬力が要る展開で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

出走各馬のレース内容

ポタジェ

 まずまずのスタートを切ると出たなりに好位6,7番手辺りに付ける。

 向こう正面では馬込みでジッと脚を溜めると、4コーナー地点で鞍上に追われ始めて直線馬場の3分所辺りに雪崩れ込む。

 直線ではポタジェなりに脚を伸ばしたが、先に抜け出したキングオブコージらを捕らえ切れずに5着に終わった。

 キングオブコージらの上位勢とは、決め手の差で敗れた印象だ

白富士S(L) 1/29 東京芝2000m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準よりも1秒以上早い超高速馬場

■直線のコース取りの傾向
馬場の2分所から内が有利

■枠順傾向
内枠が有利

■脚質傾向
展開次第

求められた能力:

  • クラス水準タイムより早く走れる基礎スピード
  • 直線でインコースを立ち回れるポジショニング
  • レース平均上がり3ハロンが34秒台前半~34秒台後半という展開に耐えられる瞬発力

出走各馬のレース内容

ジャックドール

 まずまずのスタートを切るとすんなりハナに立つ。

 向こう正面ではレッドサイオンらを引き連れ、1000m通過が59.4秒の逃げを打つ。

 直線を向くと持ったままでゴーサインを待ち、残り400m直前から満を辞して追われると反応良く加速。

 そして後続の末脚をムチ一発で凌ぎ切り、1着でゴールインした。

 ゴール手前で若干耳を絞っていたものの、G1級の勝ちタイムだった上に、直線で打たれたムチの数が1回だけでまだ余力を残している可能性がある勝利だったため、このレースの勝ちっぷりは高く評価出来る

 ただし、終いの脚色を考えると、距離は2000mまでが限界だろう

関門橋S(OP) 2/6 小倉芝2000m(良)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
展開次第ではクラス水準程度のタイムが出る

■直線のコース取りの傾向
馬場の3分所から内は不利

■枠順傾向
外枠有利

■脚質傾向
4角10番手以下の差し、追い込み馬はとても不利

求められた能力:

  • クラス水準程度のタイムで走破出来る基礎スピード
  • 芝が傷んだコースに耐えられる荒れ馬場適性
  • 4角10番手以内に付けらる先行力。または捲れる機動力

出走各馬のレース内容

シフルマン

 若干外に膨らむようなスタートだったが、二の脚を活かしてハナに立つ。

 前半1000mが1.02.2秒のマイペースで逃げて脚を溜めると、直線では満を持して末脚を伸ばしたが、ダブルシャープにクビ差かわされて2着に敗北。

 前有利な馬場傾向とドスローな展開に恵まれた結果なので、特に評価なし。

京都記念(G2) 2/13 阪神芝2200m(やや重)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイムより0.5秒以上遅い

■直線のコース取りの傾向
馬場の2分所から内が有利

■枠順傾向
フラット

■脚質傾向
逃げ、先行有利

求められた能力:

  • 先行力
  • レース平均上がり3ハロンが33秒台の展開に耐えられる瞬発力

出走各馬のレース内容

サンレイポケット

 若干ノメるようなスタートだったが、特に問題なく中団の位置に付ける。

 4コーナーから鞍上の鮫島騎手に追われるとスパートを開始。

 直線序盤は加速にもたついたが、200mのハロン棒を過ぎた辺りで外から伸びるジェラルディーナを見つけるとこれに併せ馬を仕掛け、馬場の外から3着に滑り込んだ。

 逃げ馬不在で先行有利な展開が発生したことが敗因だが、残り150m付近でジェラルディーナと併せた瞬間の加速力は評価出来る

小倉大賞典(G3) 2/20 小倉芝1800m(やや重)

当時の馬場傾向:

■当日芝の走破タイム傾向
クラス水準タイムより2秒以上遅い

■直線のコース取りの傾向
馬場の4分所

■枠順傾向
外枠有利

■脚質傾向
差し、追い込みが有利

求められた能力:

  • 直線で外を立ち回れるポジショニング
  • 開幕後半の傷んだ馬場に耐えられる荒れ芝適性
  • レース平均上がり3ハロンが36秒台というタフな馬場で発揮出来る、上がり3位以内の末脚

出走各馬のレース内容

ランブリングアレー

 五分のスタートを切ると、出たなりに馬群外の好位に付ける。

 道中ではキッチリ折り合って脚を溜めると、4コーナー終いから出た鞍上のゴーサインにしっかり反応して加速。

 そして直線では馬場の6,7分所辺りからジワジワと脚を伸ばして2着に好走した。

 差し有利な馬場傾向と展開を味方に付けた好走だったが、高ハンデを背負っての結果だったことについては少し評価出来る

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