【ヴィクトリアマイル2021】5分で分かる！出走全馬の前走のまとめ

　図抜けた実績馬1頭が人気を集める構図は去年と同じだが、続く2番人気以下の馬達は全幅の信頼を置けるかと言われると首を傾げてしまう顔ぶれだ。

　そのため、グランアレグリアはともかく、その他の馬達の取捨で困っている方が多いのではないだろうか。

　そこで、今回は「ヴィクトリアマイルの各ステップレースをざっくり見直したい方」や「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、出走全馬のステップレースをざっくりまとめ、予想作業の手間を省くことを目的にしている。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

この記事で分かること

1. 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
2. ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

ヴィクトリアマイル(G1) 2020/5/17 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

サウンドキアラ

　8枠18番から好スタートを切ると徐々に二の足を伸ばして先行策を取る。

　直線では内ラチから3、4頭分外のコースを走る。

　残り300m付近まで手綱を持ったままの楽な手応えで追走すると鞍上からゴーサインが出る。

　勝ったアーモンドアイには4馬身を付けられたものの、2着に好走した。

　だが、先行して馬場傾向に恵まれた好走なので、特に評価すべき点はない。

ダノンファンタジー

　好スタートを切ったが先行策は取らずに好位6番手辺りに付ける。

　直線では内ラチから3、4頭分外のコースからノームコアと併せ馬で末脚を伸ばすが、終いで若干脚色が鈍って5着に終わった。

　瞬発力を長く使う展開が若干合わなかった印象。

シゲルピンクダイヤ

　2枠4番から好スタートを決めたものの、先行競馬をせずに中団8番手辺りに付けた。

　4コーナーから鞍上の和田騎手が一杯に追い始め、直線では馬場の2分所から末脚勝負に出た。

　終いはやや脚が上がって6着だったが、上がり3ハロン2位の内容だった。

　道中のポジションが後ろ過ぎたのが敗因か。

飛鳥S(3勝クラス) 2/13 阪神芝1800m(良)

出走各馬のレース内容

レッドベルディエス

　8枠から好スタートを切ると、出たなりに好位5、6番手に付けた。

　直線は馬場の2分所からジワジワ末脚を伸ばして優勝。

　概ね馬場傾向通りの好走だったので、特に評価なし。

中山牝馬S(G3) 3/13 中山芝1800m(不良)

出走各馬のレース内容

ランブリングアレー

まずまずのスタートを決めると、前から9番手辺りの馬群大外に付ける。

　4コーナーから鞍上に仕掛けられるとスパートを始め、直線馬場の4分所辺りになだれ込む。

　そこからジワジワと脚を伸ばし、逃げ粘るロザムールと馬体を並べた所で決着。

　今年の中山牝馬Sは、不良馬場且つハイペースな展開のせいで、直線では殆どの馬の脚が上がってしまっていた。

　そんな中、ハイペースで後方待機勢に有利な展開になったにせよ、バテながらも4角9番手から末脚を伸ばして勝利した根性に関しては評価出来る。

リアアメリア

　内枠からまずまずのスタートを切ると掛かり気味に先行しようとするが、鞍上の福永騎手になだめられて好位6番手辺りに付ける。

　また、2コーナーから向こう正面に入るシーンでは若干頭が高い走法で窮屈そうに映った。

　3コーナーに差し掛かると鞍上の手が動くが手応えが悪く、4コーナーを通過した辺りで脚が上がり馬群に呑まれてしまう。

　直線では馬群から盛り返そうとしたが、最早リアアメリアに余力は残っておらず、7着に凡走してしまった。

　不良馬場が向かなかったので、この敗戦は度外視可能。

六甲S(L) 3/28 阪神芝1600m(やや重)

出走各馬のレース内容

クリスティ

　発馬はそれなりの速さだったが、鞍上の斉藤騎手が追っ付けてハナを主張。

　ハナに立ってからは他に競りかけてくる先行馬がおらず、2番手追走のセダブリランテスを3、4馬身離した単騎逃げが叶った。

　直線では道中で稼いだ3、4馬身のセーフティリードのおかげで残り300m辺りまで追い出しを待つ余裕があり、追われてからも反応良く加速。

　終いこそ若干脚が上がったが、2着のラセットを3/4馬身退けて勝利した。

　確かに馬場は決め手がある差し馬達に向いたが、単騎逃げでマイペースに走れた恩恵を受けたのが勝因だ。