【東京新聞杯2021】予想の手間が省ける！出走全馬の前走のまとめ

　今年の東京新聞杯は予想オッズながら単勝オッズが10倍を切る馬が5頭もおり、早くも混戦ムードが漂っている。

　その中でも特に人気を集めているのがヴァンドギャルドだが、この馬は昨年の同レースで敗北を喫しており、全幅の信頼をおけるかは少々疑問である。

　さらに、続く人気のシャドウディーヴァやトリプルエース等もそれなりの実績はあるものの、ノータイムで買える馬かと問われれば、すぐには頷けない。

　また、穴馬を向けようにも、目を引く実績のある馬があまりおらず、狙いが絞れないのは想像に難くない。

　　そこで、今回は「馬券取捨の材料を探している人」や「出走各馬の前走をざっとおさらいしたい人」、「ステップレース分析が面倒な人」向けに、出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、予想作業の手間を省くことを目的とした記事を作成した。

この記事で分かること

1. 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
2. ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
3. 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

函館記念（G3） 2020/7/19 函館2000m（良）

出走各馬のレース内容

ニシノデイジー

　平凡なスタートで後方に付けたが、直線を向いた時には余力が残っておらず、見せ場無く敗れてしまった。

　道中の位置取りは後ろ過ぎたにしても、明らかに負け過ぎている。

　もしかすると、ニシノデイジーにとっては洋芝の2000mは少し厳しい条件なのかもしれない。

スワンS(G2) 2020/10/31 京都芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

カテドラル

　道中は中団外目で末脚を溜める。

　直線は馬場の7分所辺りからピッチ走法で末脚を伸ばすも、7着に終わる。

　前有利なスローペースに加え、直線では少し外を回し過ぎてしまった印象で、この敗戦は大目に見ることが出来る。

プロディガルサン

　スタートはまずまずだったが、行き脚がつかずに後方からのレース運びとなる。

　3～4コーナーでは馬場が良い大外から捲り気味に位置取りを上げる。

　直線では馬場の5分所付近から末脚を伸ばそうとするが、残り200m手前で失速してしまい大敗。

　荒れ馬場が堪えた印象だ。

エリザベス女王杯(G1) 2020/11/15 阪神芝2200m(良)

出走各馬のレース内容

シャドウディーヴァ

　道中は中団の最内で待機策。

　直線は最内から3頭程空けた位置から末脚を伸ばすが、8着に敗北。

　外枠がやや有利な馬場に恵まれなかったのと、4コーナーでの位置取りがやや後ろ過ぎたので、このレースは度外視可能。

マイルCS(G1) 2020/11/22 阪神芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ヴァンドギャルド

　道中は中団10番手くらいで待機。

　直線は馬場の2、3分所から末脚を伸ばすが、届かず6着。

　道中の位置取りが後ろ過ぎた印象なので、このレースは度外視可能。

キャピタルS(L) 2020/11/28 東京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

ロードマイウェイ

　道中は後方12番手で脚を溜め、直線は馬場の4、5分所から末脚を伸ばして2着に好走。

　残り300m地点で続々とバテ始めた他馬達を内に見やりながらジワジワ加速したのを見ると、スタミナが求められるタイトな流れに恵まれた印象がある。

　だが、比較的前有利な馬場で追い込んだのを考えるとまずまずの走りだと言える。

トライン

　道中は後方10番手で脚を溜め、直線は馬場の4、5分所から末脚を伸ばす。

　しかし、残り100m付近でバテてしまい、6着に終わる。

　スタミナ比べの速い流れが合わなかったのと、比較的前有利な馬場だったのを考えると大目に見ることが出来る。

カテドラル

　外枠発走から先行3番手でレースを進める。

　直線は馬場の3分所から粘り込もうとするが、残り300m付近でバテてしまい、早々と脱落してしまった。

　速い流れに対して、先行策が裏目になってしまった印象だ。

京都金杯(G3) 1/5 中京芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

エントシャイデン

　スタートから先団に進出してハナを奪うと、最後まで経済コースを逃げ通して3着に激走。

　先行有利な展開が向いたため、特に評価点はない。

トリプルエース

　平凡なスタートを切ると、中団からレースを進める。

　直線は馬場の3分所から末脚を伸ばすが、前を捉えきれず7着に終わる。

　先行有利な展開が向かなかった。

サトノアーサー

　まずまずのスタートを決めたが、中団からレースを進める。

　直線は馬場の3分所から差そうとするが、目立った伸び脚はなかった。

　道中の位置取りの差が響いたので、このレースは度外視可能。

ロードマイウェイ

　スタートでやや立ち遅れ、後方ポジションでの競馬を余儀なくされる。

　直線では馬場の4分所辺りから追い込むが、最下位に終わる。

　スタートでの出負けが響いたので、このレースは度外視可能。

ニューイヤーS(L) 1/9 中山芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

サトノウィザード

　スタートで若干タイミングが合わず、後方からの競馬になってしまう。

　4コーナー終いから追い込み出し、直線は馬場の4分所へなだれ込む。

　そこから末脚を伸ばしたが4着に敗戦。

　だが、比較的前有利な展開と直線で脚を余したのを見ると、次走以降の巻き返しに期待が持てる内容だ。

ショウナンライズ

　好スタートを切ったが、先行競馬を行わずにポジションを後方に下げる。

　道中はインコースで脚を溜め、直線は馬場の4分所から追い込みを開始。

　だが、伸び脚が悪いと見るや北村宏司騎手が馬場の3分所へ進路を変えたが、結局14着に大敗してしまった。

　追い込み競馬が向かない馬場だったため、ここは度外視可能。

若潮ステークス(3勝クラス) 1/10 中山芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

カラテ

　まずまずのスタートで好位6番手辺りを確保。

　4コーナーから先団2番手辺りに取りつくと、直線は馬場の2分所へ進出。

　そこからウインカーネリアンと競り合いになったが、残り200m過ぎでこれを競り落とすとジワジワ差を付けて優勝。

　先行有利な流れが向いた勝利につき、特に評価点は無い。

ポルックスS(OP) 1/10 中山ダ1800m(良)

出走各馬のレース内容

エメラルファイト

　まずまずのスタートを切ると、インコースの好位4、5番手辺りで脚を溜める。

　直線でも最内を突いて粘り込もうとしたが、直線入り口ですでに手ごたえが怪しく、ズルズル後退してしまい大敗。

　エメラルファイトの走法を見ても、ダートは適性外だったと言わざるを得ない。

日経新春杯(G2) 1/17 中京芝2200m(良)

出走各馬のレース内容

サトノインプレッサ

　道中は後方14番手で脚を溜める。

　直線は馬場の2分所から末脚を伸ばすも7着までが精一杯だった。

　このレースでは後方待機策が図に当たらなかった。

ダイワキャグニー

　内枠から好スタートを切ると、長い直線を活かして先行2番手を確保。

　直線は最内から1頭外のコースで粘りもうとするが、力尽きて12着に大敗。

　荒れた芝やトップハンデと、敗因は複数あり、このレースは度外視可能。

巻き返しに期待がかかる1頭

　今回はカテドラルの巻き返しに注目したい。

　前走では、普段しない先行競馬をしたが、レース展開はスタミナが問われるタイトな流れが向かず、先行競馬が裏目に出てしまった。

　そんな前走から鞍上が田辺裕信騎手に変更になったことで、本来の中団待機策に期待が持てる。

　瞬発力が求められる展開ならば、尚更期待大だ。

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