【キーンランドカップ2021】5分で分かる！出走各馬の前走のまとめ

　非凡な素質を持つメイケイエールに人気が集中するもその他のメンバーに傑出した馬がおらず、どれを買うべきか迷っている方が多いのではないだろうか。

　そこで、今回は「キーンランドカップでの穴馬をお探しの方」や「キーンランドカップの各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。

　この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。

　※地方馬、ソロユニットを除く。

この記事で分かること

• 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
• ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
• 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる

筆者の自己紹介

各ステップレースのまとめ

スプリンターズS(G1) 2020/10/4 中山芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

エイティーンガール

　まずまずのスタートを切るが、先行策は取らずに後方に下げる。

　4コーナーでは少し手応えが悪かったものの、直線は馬場の4分所付近に上手く出して追い込みの体勢を取る。

　だが、ラスト200m付近で外からクリノガウディーに寄られたせいで進路がカットされ、思ったように末脚を伸ばすことが出来なかった。

　展開は差し有利だったが勝負所でスムーズさを欠いたので、このレースは度外視可能。

ダイアトニック

　まずまずのスタートを切ると強めに追われて中団10番手辺りに付ける。

　4コーナーで鞍上が追い始めると反応良く加速したものの、末脚は不発に終わり、13着に大敗した。

　前半600mが32.8秒のハイペースに加え、前走で重馬場の洋芝で消耗した反動と時計がかかる馬場がパフォーマンスに影響したようだ。

ジャニュアリーS(OP) 1/17 中山ダ1200m(良)

出走各馬のレース内容

シュウジ

　まずまずのスタートを切ると出たなりに好位8番手辺りで脚を溜める。

　直線では馬場の2分所からジワジワ末脚を伸ばし、3着に好走。

　馬場傾向通りの好走につき、特に評価点はない。

桜花賞(G1) 4/11 阪神芝1600m(良)

出走各馬のレース内容

メイケイエール

　スタートが悪く後方からの競馬になった上に、レース序盤から折り合いを欠いてしまうと暴走気味にハナに立った。

　果たして、直線では逃げ粘る余力が残っておらず、最下位に終わった。

　スタートの悪さと折り合い不足が主たる敗因だが、特に折り合わずの暴走はマイル以上の距離のレースで活躍するのに深刻な影響を与えてしまっている。

京王杯スプリングカップ(G2) 5/15 東京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

ミッキーブリランテ

　6枠11番からまずまずのスタートを切ると出たなりに馬群外の好位に取り付いた。

　直線では馬場の2分所から末脚を伸ばし、4着に好走した。

　馬場傾向通りの好走につき、特に評価点はない。

セイウンコウセイ

　まずまずのスタートを切ったものの、二の足がさほど早くなかったのと内に切り込んできたビオグラフィーらに進路をカットされたせいで前に出せず、先行策は叶わなかった。

　直線では馬場の2分所から差そうとしたが、粘り込む先行勢を脅かす末脚は発揮できずに8着に敗北。

　レース序盤で先行出来なかったのが最大の凡走要因だ。

葵S(重賞) 5/29 中京芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

レイハリア

　4枠7番から絶好のスタートを切ると強めに追われ、逃げるテイエムトッキュウからおよそ3、4馬身離れた先行2番手のポジションで実質逃げの役を担う。

　直線では内ラチから4頭程外のインコースで粘り切り、13人気ながら1着に激走し、波乱の主役となった。

　先行有利な馬場傾向と、実質逃げの競馬でマイペースに運べた展開が味方した好走につき、次走以降で再現性があるレースかどうかは相手依存となるため、あまり評価出来ない勝ちっぷりだ。

安土城S(L) 5/30 中京芝1400m(良)

出走各馬のレース内容

アストラエンブレム

　7枠14番からまずまずのスタートを切ると内側から先団グループを目指すライバルらを見送るように中団ポジションに位置取る。

　だが、前半600mを通過した辺りで早くも脚がアガリ始め、雲行きが悪くなる。

　4コーナーから鞍上に押っ付けられるもやはり加速は鈍く、直線で馬場の3分所で叩き一杯で追われたが残り200m付近で力尽きてしまい、9着に終わった。

　基礎スピード不足が敗因だ。

函館SS(G3) 6/13 札幌芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

ミッキーブリランテ

　スタートは悪くなかったが、ミッキーブリランテの二の足がライバルたちの二の足の速さには及ばなかったため、中団馬群10番辺りからの競馬になる。

　だが、道中でキッチリ折り合うと直線では馬場の2分所から末脚を伸ばし、2着のカレンモエにハナ差まで迫る3着に好走。

　道中でのポジションが若干後ろよりだったのが敗因だ。

ジョーアラビカ

　平凡なスタートだったので無理して追わずに殿辺りに付ける。

　3コーナーから馬なりのまま徐々に加速を始めると、4コーナーでは大外に出されて大トビのフォームで追い込んで4着入線。

　札幌競馬場で追い込むには少し直線が短かったのを考えると、道中でのポジションが後ろ過ぎたのが敗因だ。

カツジ

　スタートが悪く、殿辺りからのレースとなる。

　直線ではカツジ1頭だけ馬場の4分所から追い込むも、5着入線が精一杯だった。

　スタートが悪かったので後方一気に賭けたのは理にかなった判断だと言えるが、カツジが追い込んで勝利するには距離が足りなかったので、1200mが忙しかったのが敗因だ。

マイネルアルケミー

　1枠2番からまずまずのスタートでゲートを飛び出すとすかさず強めに追われて先団グループを目指すが、周囲のライバルの方が二の足が早いと見るや追うのを止めて中団9番手辺りのインコースで脚を溜める。

　直線ではラチ沿いから差そうとしたが鋭い脚が繰り出せず、耳を絞りながら7着入線に終わった。

　先行競馬が出来なかったことと、中団から差すには上がり3ハロン33秒台の末脚が求められる展開が合わなかったのが敗因だ。

UHB賞(OP) 8/15 札幌芝1200m(良)

出走各馬のレース内容

タイセイアベニール

　大外枠からまずまずのスタートを切ったが、先行策は取らずに中団で脚を溜める。

　直線では馬場の3分所辺りから末脚を伸ばし、勝ち馬とハナ差の2着に好走した。

　前半600mが34.2秒という1200mにしては遅く先行勢に有利な展開ながら、中団から末脚を伸ばして上位入線したのは評価出来る。

カイザーメランジェ

　7枠14番からまずまずのスタートを切ったが、先行争いに加わらずに好位8番手辺りに控える。

　3コーナーで鞍上に促される形で馬群外から進出すると、直線では馬場の3分所辺りから粘り込み、3着に激走した。

　この結果は、先行有利な緩い流れと3コーナーからポジションアップを指示した菱田騎手の好判断がもたらしたものだった。

　このレースみたいに緩い流れになって同じ条件で走れるのならば、もしかしたら再び激走があるかもしれない。

ヒロイックアゲイン

　スタートはあまり良くなかったがまずまず速い二の足で先団のインコースに潜り込む。

　直線では内ラチから2頭程外のインコースで粘り込み、4着に好走。

　先行有利な緩い流れが味方した上に内枠を利してロス無く立ち回った結果につき、特に評価点はない。

マイネルアルケミー

　スタートはあまり良くなかったが一杯に追われるとヒロイックアゲインの後ろ辺りにポジションを上げた。

　直線では最内から脚を伸ばそうとしたが、伸びきれずに10着に敗北した。

　先行競馬が出来なかったことと、中団から差すには上がり3ハロン33秒台の末脚が求められる展開が合わなかったのが敗因だ。

ロードアクア

　好スタートだったが他の先行馬達よりも二の足が遅かったので、レース序盤は鞍上の団野騎手に強めに追われながら先団グループに食らいついた。

　4コーナーに差し掛かると鞍上の手が動いたが直線で粘り込む余力は残っておらず、11着に敗北した。

　レース序盤で先団グループに食らいつくためにギアを上げたのが、終いの余力に響いた印象だ。

ジョーアラビカ

　スタートは悪くなかったが二の足が遅かったため、後方待機からの末脚勝負に賭ける。

　直線では馬場の3分所から追い込むも、上位勢には届かずに脚を余し、12着に大敗。

　先行有利な馬場が向かなかったのが敗因だ。

エイティーンガール

　スタートが悪く二の足が遅かったため、殿から追い込み競馬となる。

　3、4コーナーでは馬群外から追い込みを開始したが、上位を走る先行勢を吞み込めず、13着に大敗。

　先行有利な馬場が向かなかったのが敗因だ。