【NHKマイルカップ2020】4強決着に待ったをかけるプリンスリターン+α

卍巴まんじどもえに風穴を空けるプリンスリターン

 前記事の『穴馬は、プリンスリターンである!!』の項で述べた通り、プリンスリターンは穴馬として魅力ある1頭である。そこで、今回の記事の前半では調教と土曜日の馬場傾向を踏まえた上で、改めて「④プリンスリターン」が穴馬として狙えるかを考察し、後半では+αの穴馬をデータの観点から紹介していく。

プリンスリターンの調教と土曜日の馬場傾向について

  1. 調教

 調教を見た結論は、「好調を維持」出来ている。そう考える根拠は、前走の調教と似た走り方をしているからである。

 具体的には、4/29の一週前追い切りと4/15のアーリントンカップ最終追い切り(共に栗東CWコースを単走6ハロンで馬なり)を見比べると、ラスト1ハロン地点から加速後、自らハミを取りながら首を力強く振って駆け抜ける様から闘志がうかがえた。

 さらに、栗東CWで7ハロン併せ馬で行われた5/6の最終追い切りでは、ラスト1ハロン地点から首を力強く振って加速し、余力残しでゴールをした。この様子から、前走の状態をキープしていると判断した。

  1. 土曜日の馬場傾向

 スローペースのレースが多いながら、先週よりも馬場の最内~3分所を通った逃げ・先行馬の好走が目立った。実際、10RのメトロポリタンSではウラヌスチャームが逃げ切り、11RのプリンシパルSも3番手でレースを進めたビターエンダーが勝利した。このように、逃げ・先行勢に有利なトラックバイアスなのは明らかで、前走で先行馬に苦しいレースをした本馬に味方しそうな馬場であると言える。

 したがって、プリンスリターンは今回も十分狙う価値のある穴馬であると結論付けられるのだ。

穴馬「α」の正体は・・・

 2頭目の穴馬はストーンリッジとした。ここからは、ストーンリッジの全兄姉馬達を調べて判明したデータを用いて所見を述べていく。

  • ディープインパクト×クロウキャニオン=東京巧者マイラー

 全兄姉達の芝マイル成績及び東京成績を調べてみた結果は以下の通りである。

【東京競馬場及びマイルの成績】(1着.2着.3着.着外)※小数点第2位以下は四捨五入
東京(8.3.2.17)全30戦 勝率約26.7%、連対率約36.7%、複勝率約43.3%
全マイル(6.7.8.34)全55戦 勝率約10.9%、連対率約23.6%、複勝率約38.2%
東京マイル(3.1.2.7)全13戦、勝率約23.1%、連対率約30.8%、複勝率約46.2%

【良馬場の東京競馬場及びマイルの成績】(1着.2着.3着.着外)※小数点第2位以下は四捨五入
東京(8.2.1.15)全26戦 勝率約30.8%、連対率約38.5%、複勝率約42.3%
全マイル(6.6.6.25)全43戦 勝率約14%、連対率約27.9%、複勝率約41.9%
東京マイル(3.1.1.6)全11戦 勝率約27.3%、連対率約36.4%、複勝率約45.5%

 上記2つのデータから、全マイル戦から東京マイル戦に変わった途端にが成績が跳ね上がったため、「ディープインパクト×クロウキャニオンは東京巧者のマイラー」と言えるのだ。

穴馬「α」が東京マイルに適応する条件

 もちろん血統が全く一緒だからといって、全ての兄弟姉妹が同じ特性になるとは限らない。そこで、

マイルで走破時計が1分34秒を切った、且つそのレースで上がり33秒台が出せた馬の共通点

を挙げておく。

要するに、下記の2点をクリアしていれば高速マイル戦に対応可能と言えるのだ

  1. そのマイル戦までに、いずれかのレースで上がり33秒台を計測。且つ、上がり3ハロンがメンバー3位以内

  1. そのマイル戦までに、他のマイル戦を経験していた(※ラベンダーヴァレイのみ、「1」と同じレース)
  • 具体例

ベルキャニオン
【代表的なマイルレース】2018/11/24 キャピタルS(OP) 1.32.6(3着) 上がり3ハロン33.1

共通点1の証拠レース:2014/02/24 共同通信杯(G3) 上がり3ハロン33.1(第1位)

共通点2の証拠レース:2016/06/12 多摩川S(1600万下) 1.32.8 2着

ラベンダーヴァレイ
【代表的なマイルレース】2016/03/05 チューリップ賞(G3) 1.33.0(3着) 上がり3ハロン33.7

共通点1及び2の証拠レース:2015/10/12 2歳新馬 上がり3ハロン33.9(第3位) 1着

クリアザトラック
【代表的なマイルレース】2018/07/28 月岡温泉特別(1000万下) 1.33.4 上がり32.1

共通点1の証拠レース:2017/03/04 3歳500万下 上がり3ハロン33.7(第2位)

共通点2の証拠レース:2016/12/18 朝日杯FS(G1) 1.36.2 7着

・ストーンリッジの場合

【代表的なマイルレース】未経験

共通点1及び2の証拠レース:2019/11/30 2歳新馬 上がり3ハロン33.1(第1位)

まとめ

 最後に、本記事で挙げた穴馬を選んだポイントを簡単にまとめておいた。両者共騎手に不安があるものの、魅力的な穴馬と言えるだろう。

④プリンスリターン
好調教
前残り馬場が+

⑯ストーンリッジ
隠れ東京マイラーの可能性あり!!

 以上、ご清聴ありがとうございます。皆様の予想の一助になりますように!

尚、お問い合わせ等がある場合は以下からお願いします。

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