1強ムードの過去2年から一転、今年のヴィクトリアマイルは類まれな混戦模様を呈している。
とりわけ、三冠牝馬デアリングタクトの戦列復帰と中距離戦線で活躍するレイパパレの参戦が予想をますます難しくしており、どの馬を買うべきか狙いが定まらずにお困りの方が多いのではないだろうか。
そこで、今回は「ヴィクトリアマイルでの穴馬をお探しの方」や「ヴィクトリアマイルの各ステップレースをざっくり見直したい方」、「いちいち各ステップレースを見直すのがメンドイ方」向けに、前半では出走各馬のステップレースをざっくりまとめ、後半では巻き返しに期待がかかる穴馬をピックアップすることで、予想作業の手間を省くことが目的の記事を作成した。
この記事が何らかの形で参考になれば幸いである。
※今回はソングラインとソダシの前走についてのまとめはありません。
- この記事で分かること
- 筆者の自己紹介
- 各ステップレースのまとめ
- 巻き返しに期待がかかる1頭
- 合わせて読みたい記事
この記事で分かること
- 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
- ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
- 巻き返しに期待がかかる1頭が分かる
筆者の自己紹介
筆者の自己紹介
- 筆者名
ロールス
- 趣味
競馬、麻雀、読書、TVゲーム
- 競馬歴
15年2ヵ月(2023年5月現在)
- ブログ開設のきっかけ
日頃から、自分が狙っている穴馬の情報を探すためにネット検索してて、「穴馬の情報が意外とないのが不便だな」って思ってました。
そのため、「自分が穴馬情報の発信源になって、穴から勝負する人の背中を押そう」と思い立ってブログを始めました!
- 予想スタイル
生き物の観察が好きなので、各馬の調教とステップレースの内容、土曜日の馬場傾向に注目し、穴馬を選んでいくスタイルが好みです。
一方、「過去~年の好走例」といったデータは見ても意味がないんでスルーします。
- 今年の目標
馬券の買い方がゴミのように下手なせいで何度も万馬券をゲットし損なっているので、馬券の買い方を上手くなって万馬券を獲ります。
- 2022年度の主な指名穴馬
ナムラクレア(桜花賞 6人気) ※『桜花賞の出走各馬の前走まとめ』の記事にて紹介
ガロアクリーク(エプソムカップ 8人気) ※『エプソムカップの出走各馬の前走まとめ』の記事にて紹介
ジャンダルム(スプリンターズS 8人気) ※『スプリンターズSの出走各馬の前走まとめ』の記事にて紹介
- 2021年度の主な指名穴馬
ラストドラフト(AJCC 6人気)
カテドラル(東京新聞杯 12人気) ※『東京新聞杯の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
ギベオン(金鯱賞 10人気) ※『金鯱賞の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
スーパーフェザー(小倉記念 8人気) ※『小倉記念の出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
エイシンヒテン(ローズS 12人気) ※『ローズSの出走全馬の前走まとめ』の記事にて紹介
更なる穴馬をお届けするべく、現在は競馬予想本を読み漁って仕入れた知識を予想に取り入れるべく、鋭意修行中!
各ステップレースのまとめ
クイーンエリザベス2世カップ(G1) 2021/4/25 シャティン芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
デアリングタクト
最内枠から五分のスタートを切ると出たなりで先行3番手のインコースに付ける。
向こう正面ではジッと脚を溜めると直線ではインコースに進路取り、鞍上のゴーサインに反応して瞬時に加速。
残り200m辺りで外からラヴズオンリーユーに差されると負けじと加速して食い下がったが、残り100m地点でこれに突き放され、3着でレースを終えた。
勝ち馬とは瞬発力の差で敗れたものの、直線で勝ち馬に差された時に鋭く加速した勝負根性は評価に値する。
ヴィクトリアマイル(G1) 2021/5/16 東京芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
マジックキャッスル
スタートを難なく決めると戸崎騎手がやや押っ付けて中団10番手のインコースに付ける。
道中でキッチリ折り合うと直線を向くまでインベタでジッと脚を溜めると、直線では内ラチから4、5頭分空けたインコースで馬群を割って末脚を伸ばして3着に好走。
馬場傾向が向いた好走だったが、終始インコースを立ち回ってコースロスを防いだ戸崎騎手の好騎乗が光った。
レシステンシア
8枠18番から抜群のスタートで飛び出すと、楽に先行4番手辺りのポジションを得る。
直線では残り400m地点から追われると反応良く加速したものの、残り100m辺りで後続に捕まって6着に終わった。
瞬発力不足で粘り込めなかったのが敗因だ。
デゼル
五分のスタートだったが後方11,12番手辺りに控えてレースを運ぶ。
直線では馬場の3分所辺りからグランアレグリア目掛けて追い出されたが、案外伸びずに8着に終わった。
前半1000mが57秒台後半のペースで追走して消耗したせいで、あまり脚が溜まらなかったのが敗因だ。
テルツェット
平凡なスタートで後方15番手目辺りのラチ沿いに収まる。
直線入りした途端にデムーロ騎手からゴーサインが出ると抜群の反応で最内から追い込み出したものの、残り300m辺りで脚がアガってしまい、14着に大敗した。
直線で最内を突いたデムーロ騎手の判断は悪くなく、ゴーサインですぐさまギアを上げる加速力が馬に備わっていることが分かる走りだったが、レコード級のタイムが出る高速馬場で瞬発力のある脚を長く使えるスプリント能力に関しては低いということも分かった。
したがって、小回りコース且つレコード級のタイムが出ない馬場で見直したい。
東京新聞杯(G3) 2/6 東京芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
ファインルージュ
五分のスタートを切るとルメール騎手にやや促され、好位の馬群に付けて脚を溜める。
直線序盤では前にホウオウアマゾンとドナアトラエンテが居たため追い出しを待たされたが、残り400m辺りでゴーサインが出ると反応良く加速。
だが、残り200m辺りで外に居たカレンシュトラウスがヨレてきたことで芝がやや傷んだ馬場の2分所へ押し込められるような形となる。
それでも懸命に脚を伸ばしたが、外から鋭く伸びたイルーシヴパンサーには及ばず、2着に敗れた。
差し有利な馬場と発走直後に好位のポジションに付けたルメール騎手の手腕には恵まれたが、ラスト200m辺りで他馬の煽りを受ける形でやや伸びにくい進路を取らざるを得なかった点と斤量55kg(牡馬換算で57kg)という条件のレースだった点を考えると、悪くはない内容だ。
金鯱賞(G2) 3/13 中京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
レイパパレ
10番枠から五分のスタートを切るとジワジワ加速して先団グループに取り付く。
向こう正面では前から4番手辺りで折り合って脚を溜めると、直線では馬場の2分所辺りから脚を伸ばし、2着に好走した。
前有利な展開は向いたが、斤量56kg(牡馬換算で58kg)を背負いながらも人気に応えた地力は少し評価出来る。
アカイイト
五分のスタートを切ると出たなりに中団馬群のインコースに控える。
向こう正面ではシャドウディーヴァの直後に付けて脚を溜めると、残り1000m地点から先団グループ目掛けて進出を開始。
4コーナー終いで鞍上から一杯に追われてスパートを開始すると、直線では馬場の2,3分所から末脚を伸ばして3着に好走した。
前有利な展開の恩恵はあまり受けられなかったが、斤量55kg (牡馬換算で57kg)の条件で馬券内に好走した地力は少し評価出来る。
シャドウディーヴァ
五分のスタートを切ると出たなりに好位に付ける。
道中では前から4番手のレイパパレから離れた5番手で折り合ってレースを運ぶと直線では馬場の2分所辺りの進路を選択してスパートを開始。
だが、上位入線は叶わずに12着に大敗した。
前有利な馬場とレコード級の高速決着に対応出来なかったのが敗因だが、前半800m地点からラスト400m地点まで11秒台のラップが続く息の入らない展開も応えたか。
中山牝馬S(G3) 3/12 中山芝1800m(良)
出走各馬のレース内容
クリノプレミアム
まずまずのスタートだったが、結局中団に控えてレースを進める。
向こう正面ではジッと脚を溜めると、3コーナー半ばから一杯に追われて馬群外から進出を開始。
直線では馬場の3分所からジワジワと伸び、アブレイズを下して勝利した。
差し有利な展開とメンバー最軽量タイの斤量に恵まれた勝利のため、特に評価点はない。
アブレイズ
五分のスタートを切ると二の脚の加速で馬群外の中団に付ける。
向こう正面でキッチリ折り合うと3コーナー半ば辺りで鞍上の菅原騎手に追い出されてスパートを始める。
すると、馬場の2,3分所からジワジワと脚を伸ばして2着に好走した。
差し有利な展開には恵まれたが、斤量56kg(牡馬換算で58kg)を背負って好走した点は少し評価出来る。
ミスニューヨーク
まずまずのスタートを切ると鞍上に促されてポジションを取りに行こうとしたが、行き脚が付かずに中団のインコースからの競馬となる。
向こう正面ではインコースでジッとすると、3コーナー終い辺りで鞍上に手綱をしごかれて加速を開始。
直線では最内から脚を伸ばしたが、外から来たクリノプレミアムらに差されて3着に終わった。
差し有利な展開には恵まれたが、直線で芝が荒れてやや伸びにくい最内から伸びてきたのは少し評価出来る。
テルツェット
スタート直後に隣のゴルトベルクと接触したが、致命的な不利にはならず最後方に控える。
向こう正面では殿でジッと脚を溜めると、3,4コーナーで一気に進出を開始。
直線ではその勢いのままに馬場の4分所から追い込んだが、クリノプレミアムを捕らえきれずに5着に敗れた。
道中での位置取りが後ろ過ぎたのと、メンバー最重量だった56.5kgの斤量が応えたのが敗因だ。
ローザノワール
五分のスタートを切った瞬間に鞍上に一杯に追われて先団グループに取り付く。
向こう正面では若干かかり気味に先行すると、3コーナーから鞍上に一杯に追われるも、ラスト200mを過ぎた辺りで後続の差し馬達に呑み込まれて敗北。
差し有利な馬場傾向を味方に付けられなかったのが敗因なので、このレースの負けは大目に見ることが出来る。
豊橋S(3勝クラス) 3/19 中京芝1400m(やや重)
出走各馬のレース内容
ディヴィーナ
スタートは五分のタイミングだったが、鞍上にしごかれるとラチ沿いからジワジワと先行集団へ進出。
鞍上とキッチリ折り合ってレースを運ぶと、4コーナー終いで鞍上からゴーサインが出る。
すると、馬場の2分所辺りからジワジワと加速をし、内から迫ったライティアをハナ差で退けて勝利した。
馬自体は馬場傾向に恵まれたが、レース序盤で先行策を敢行した吉田隼人騎手の判断力は評価に値する。
高松宮記念(G1) 3/27 中京芝1200m(重)
出走各馬のレース内容
レシステンシア
好スタートを切ると鞍上に追われて一目散にハナに立つ。
道中は2番手に付けたジャンダルムにピッタリマークされながら逃げを打つと、直線ではラチ沿いの進路を選択。
その進路から逃げ粘ったが、残り100m辺りで後続に捕まってしまい、6着に敗北。
終始ジャンダルムにマークされて楽に逃げられなかったのと、差し有利なハイペースを味方に出来なかったのが敗因だ。
大阪杯(G1) 4/3 阪神芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
レイパパレ
7枠からまずまずのスタートを切るとジワジワと加速して先団グループのポジションを得る。
向こう正面では前から3,4番手辺りの位置で川田騎手に宥められると、3コーナーで馬なりのまま徐々にスパートを始める。
直線ではラチ沿いから3,4頭分外のインコースから逃げるジャックドールを捉えにかかったが、ゴール前でポタジェにかわされてしまい、2着に敗北。
比較的先行馬に有利な展開には恵まれたが、3,4コーナーで馬なりのままスパートを開始したコーナーでの機動力に関しては少し評価出来る。
アカイイト
五分のスタートを切ると周囲の馬が前目のポジションを取りに行くのを見送るように後方に控える。
向こう正面では後方で折り合って追走すると、3,4コーナーで鞍上に手綱をしごかれて大外からスパートを開始。
直線に差し掛かると馬場の3,4分所から追い込もうとしたが、3,4コーナーでスパートしたせいですでに脚がアガっており、自慢の末脚を発揮出来ずに敗北。
基礎スピード不足と比較的前有利なワンペースで上手く脚が溜まらなかったのが敗因だ。
阪神牝馬S(G2) 4/9 阪神芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
メイショウミモザ
好スタートを切ると出たなりに先行集団に取り付いたが、3コーナー手前では前から6,7番手の位置に控える。
3,4コーナーでラチ沿いを立ち回ると、直線では最内から末脚を伸ばして波乱の立役者となる。
内枠発走と、レース序盤で中団に控えて直線で最内を突いた鞍上の好判断が勝因なため、馬自体は高評価出来ない。
アンドヴァラナウト
好スタートを切ると出たなりに先行策を取る。
直線ではラチ沿いから4,5頭分外のインコースからピッチ走法で脚を伸ばしたが、メイショウミモザにかわされて2着に敗北。
瞬発力不足が敗因だが、鞍上のゴーサインにすぐ反応して加速した点は少し評価出来る。
デゼル
まずまずのスタートを切ると中団に控えてレースを進める。
道中では中団馬群でジッと脚を溜めると、直線では馬場の3分所辺りから脚を伸ばして3着に好走。
脚を余した入線だったが、エンジンのかかりが遅かったのは若干不満だ。
マジックキャッスル
8枠から五分のスタートを切ると、出たなりに馬群後方でレースを進める。
直線入り口に差し掛かると鞍上のゴーサインに反応して馬場の3分所から脚を伸ばしたが、残り200m付近で脚がアガり出してしまう。
それでも、鞍上のムチに対して耳を絞りながら脚を伸ばし、何とか5着に入線した。
枠順の並びとマジックキャッスルのテンの遅さの影響で終始外を回らされて苦しい競馬になってしまった点が敗因なため、今回の走りは大目に見ることが出来る。
福島牝馬S(G3) 4/23 福島芝1800m(良)
出走各馬のレース内容
クリノプレミアム
まずまずのスタートを切ると好位のインコースに付ける。
向こう正面ではキッチリ折り合って脚を溜めると、3コーナーで鞍上に仕掛けられて馬群外から進出を開始。
直線で早目先頭で抜け出すとインコースで粘り込んだが、ゴール前でアナザーリリックに捕まって2着に終わった。
差し馬有利な速い流れながら、前目に付けて上位入線した点は少し評価出来る。
アブレイズ
五分のスタートを切ると出たなりに中団馬群の外目に付ける。
向こう正面でキッチリ折り合うと3,4コーナーで馬込みから進出する。
直線では馬場の2分所辺りから脚を伸ばしたが、残り100m地点で力尽きて9着に敗れた。
アブレイズにとってレースのペースが速いせいで脚が溜まらなかったのが敗因だ。
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