グランアレグリアの衝撃的な勝利から早くも2か月が経過しようとしているが、スプリンターズSで見せた強烈な末脚は未だ色褪せずに脳裏に残っている。
また、毎日王冠で秋緒戦を迎えたサリオスの非凡な勝ちっぷりも印象的で、戦前から2強ムードが形成されている。
ただ、2強の相手を指名するにしても、近年稀に見る豪華メンバーが集った今年は脇を固めるライバル達にもビッグネームがズラリと並び、一筋縄ではいかないレースになる可能性が高い。
そこで、今回は「出走各馬の前走をざっとおさらいしたい人」や「ステップレース分析が面倒な人」向けに、ステップレースにおける出走各馬の走りを人気所から穴馬まで全て紹介することで、予想の手間を省くことを目指す。
この記事で分かること
- 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
- ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
- 巻き返しに期待出来る馬が分かる
筆者の自己紹介
筆者の自己紹介
- 筆者名
ロールス
- 趣味
競馬、麻雀、読書
- 予想スタイル
水族館や動物園で生き物をじっくり観察するのが楽しみの1つ。
そんな性質から、各馬の調教とステップレースの内容、土曜日の馬場傾向に注目し、穴馬を選んでいくスタイルが好み。
- 2020年度の主な指名穴馬
ソーグリッタリング(エプソムカップ 5人気)
キセキ(宝塚記念 6人気)
ディメンシオン(キーンランドC 9人気)
マジックキャッスル(秋華賞 10人気)
更なる穴馬をお届けするべく、現在は競馬予想本を読み漁って仕入れた知識を予想に取り入れるべく、鋭意修行中!
各ステップレースのまとめ
NHKマイルカップ(G1) 5/10 東京芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
ラウダシオン
発馬は少し遅かったが、スタートからすぐさま追って2番手を確保し、レシステンシアをマークする。
直線では最内で逃げ粘るレシステンシアの直後で追い出しを我慢し、残り250m地点でゴーサインが出ると逃げ馬をかわして1着でゴール。
馬場と展開が味方した上に、スタートで出負けしたにもかかわらず2番手を主張したデムーロ騎手の好判断の賜物による好走につき、特に評価点無し。
レシステンシア
スタート良くハナを切り、一本調子の逃げで2着。
馬場と展開が味方した好走につき、特に評価点無し。
タイセイビジョン
好スタートと内枠を利して先団グループに取りつくが、3コーナーに入るまでにかかる仕草を見せていた上に、直線で最内粘り込みを図る際にはずっと右手前で走っていた(※)。
確かに馬場と展開は先行策に味方したが、折り合い難と直線での手前変更無しで1着から0.3秒差の4着は大目に見れる。
※普通、競走馬はレース中に手前を左右に替えながら走ることで一方の脚に負担が偏るのを防ぐ。
もし手前を替えなければ一方の脚にばかり負担がかかってしまってすぐに疲れてしまうので、速く走るのが難しくなってしまう。
安田記念(G1) 6/7 東京芝1600m(やや重)
出走各馬のレース内容
グランアレグリア
道中は中団8番手に位置取り、直線は馬場の3分所へ進出。
ラスト400m付近からゴーサインが出ると反応良く加速し、2着のアーモンドアイに2馬身2/1もの差を付けて圧勝。
確かに展開や馬場傾向が向いたものの、ハマった際の爆発力が凄まじいという事が十分分かる内容だった。
インディチャンプ
発馬は良かったが、道中は中団からレースを進める。
直線は馬場の3分所から差して3着に好走。
馬場傾向通りの好走につき、特に評価点無し。
ケイアイノーテック
道中は後方待機し、直線では馬場の4分所辺りから追い込んで5着。
馬場傾向通りの好走につき、特に評価点無し。
アドマイヤマーズ
スタート良く先行策。
直線では馬場の3分所から追い出して次第にインに進路を求めるが6着まで。
展開が向かなかった上に、伸びにくいインに進路を求めたのが響いた。
ペルシアンナイト
道中は外の後方待機。
直線でも馬場の4分所辺りから追い込むが見せ場無く惨敗。
展開は差し向きだったが、直線は終始右手前で走っていたため、左回りのコースが不得手な分が響いたか。
ヴァンドギャルド
道中は好位6番手辺りでレースを進める。
4コーナーで外を走るセイウンコウセイに寄られた際に少し伸びあがるような仕草を見せると、直線で馬場の2分所からジワジワ伸びて10着。
速い流れが堪えた印象だった。
関屋記念(G3) 8/16 新潟芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
メイケイダイハード
好位6番手付近からレースを進めて直線は馬場の2分所から粘り込みを図る。
しかし、残り200m付近ですでに手応えが怪しく、あえなく敗退。
メイケイダイハードが先行策で粘り込むには、ペースが少し速かった印象だ。
ブラックムーン
直線では馬場の真ん中辺りから追い込むも残り200m地点でガス欠。
往時の末脚を見ることが出来なかったので、衰えとしか・・・・・・。
京成杯AH(G3) 9/13 中山芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
メイケイダイハード
終始中団外目を走り、直線も馬場の2分所から末脚を伸ばそうとするが、伸びきれずに15着。
馬場と展開が味方しなかった印象だ。
スプリンターズS(G1) 10/4 中山芝1200m(良)
出走各馬のレース内容
グランアレグリア
道中は後方15番手を追走。
直線は馬場の4分所辺りから追い込み出し、残り200mでムチを入れられると目の覚める末脚でごぼう抜きを決めて圧勝。
確かに馬場や流れは向いたが、末脚勝負の展開になった時の爆発力は類を見ないので、差し馬が活躍出来る馬場なら、最早切ることが出来ないかもしれない。
アウィルアウェイ
道中は後方16番手を追走。
直線は馬場の5分所辺りから追い込んで3着に滑り込む。
馬場や流れが向いた好走につき、特に評価点は無い。
毎日王冠(G2) 10/11 東京芝1800m(やや重)
出走各馬のレース内容
サリオス
道中は大逃げを打つトーラスジェミニとコントラチェックから離れた3番手で馬群を引っ張るダイワキャグニーの直後でレースを進める。
直線ではゴーサインが出ると馬場の2分所から楽に抜け出して圧勝。
馬場や展開は確かに向いたが、3馬身差の圧勝は地力の高さが成せる業なので、この勝利は素直に評価出来る。
富士S(G2) 10/24 東京芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
ヴァンドギャルド
道中は丁度中団で末脚を溜めると、直線は馬場の4分所付近から末脚を伸ばして快勝。
馬場が向いた好走につき、特に評価点無し。
ラウダシオン
飛ばす逃げ馬2頭から離れた3番手で馬群を率いて実質逃げの形。
直線は馬場の3分所から粘り込んで2着に好走。
展開は向いたが、差し有利の馬場に逆らったので少し評価出来る。
ケイアイノーテック
道中は後方11番手で脚を溜めると、直線は馬場の5分所付近から追い込んで3着に好走。
馬場が向いた好走につき、特に評価点無し。
ペルシアンナイト
道中は中団でレース運び。
直線は馬場の2分所からジワジワ伸びて4着。
展開は向いたが、比較的伸びにくい内目を突いた好走は評価出来る。
タイセイビジョン
好スタートと内枠を活かして好位に取りつく。
直線は馬場の2分所辺りから粘り込んで5着だが、相変わらず直線は右手前一辺倒で走っており、左回りが不得手な印象。
ただ、その割には勝ち馬から0.6秒差に踏みとどまっており、右回りならもっと差を詰められるかもしれない。
スワンS(G2) 10/31 京都芝1400m(良)
出走各馬のレース内容
カツジ
内枠を利して先行し、ハナを奪う。
マイペースで逃げた後は直線の馬場の4分所で粘り、大金星を挙げた。
スローペースを味方に付けた勝利につき、特に評価点無し。
アドマイヤマーズ
発馬は悪かったがスタートから追っ付けて先行策を取る。
ゴールするまで終始馬場の4分所を走ってロスの無いレースをし、3着に粘り込んだ。
スローペースと川田騎手の手腕に助けられた好走につき、特に評価点無し。
ベステンダンク
道中は前から7、8番手で馬場の4分所を通りながらレースを進める。
直線は馬場の5分所から脚を伸ばして8着。
ゴール前で脚を余したように見えたが、4コーナーで7番手から8着では1頭も抜いていない計算になるので、特に評価すべき点は無い。
サウンドキアラ
向こう正面では馬場の荒れた3分所を通りながらレースを進める。
直線は馬場の4分所から末脚を伸ばすが10着に敗北。
最後は外から脚を伸ばした馬達に先着されたが、サウンドキアラ自体は最後まで伸びていた。
その上、向こう正面及び3~4コーナーで荒れた馬場を走らされた挙句に、スローペースで先行馬に有利な展開の割には、勝ち馬から0.5秒差の負けなので評価を下げる必要は無い。
天皇賞秋(G1) 11/1 東京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
スカーレットカラー
道中は後方2番手で脚を溜め、直線は馬場の2、3分所から追い込もうとするが、残り200mを待たずに失速して大敗。
展開よりも、砂煙をかぶって走る気を無くしたように見えた。
巻き返しに期待がかかる馬について
この項目では、ステップレースで見所あるレースをした馬を1頭ピックアップする。
- サウンドキアラ
- どこに見所を感じたか?
スワンSでは「先行勢に有利なスローペース」、「荒れた最内を走らされる1枠1番」、「休み明け」といくつも不利が重なったせいで10着に敗北。
しかし、不利を受けた割には最後まで伸びている上に勝ち馬から0.5秒差に踏みとどまったのは、サウンドキアラの地力の高さによるものだ。
したがって、叩き2戦目の今回は前進の可能性が高いと見る。
- 狙う時のポイント
最近の好走パターンは「先行して馬場の良い所を走った」時なので、マイルCSでも好走時と同じようなレースが出来るかがキーポイントとなる。
そのため、サウンドキアラが7枠14番という外枠発走の場合に、周囲の枠にいる馬達や他の先行勢の動き次第で先行可能かどうかを見極める必要がある。
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