「史上初の無敗の3冠牝馬」の誕生が間近に迫っている。
しかし、馬券購入においては軸はデアリングタクトで不動も他に傑出した馬がおらず、「誰を相手に据えるか」という今年の牝馬3冠において一貫したテーマが立ちふさがり、予想の難しさに拍車をかけている。
そこで、今回は「相手探しにお悩みの方」や「ステップレースで見所のある走りをした馬をお探しの方」、「秋華賞までのステップレースを改めて振り返りたい方」向けに、ステップレースにおける出走各馬の走りを人気所から穴馬まで全て紹介することで、買う馬の選択する手間を省く一助になることを目指す。
この記事で分かること
- 各ステップレースで発生したトラックバイアスと求められた能力が分かる
- ステップレースにおける各馬の好走・凡走要因が分かる
- 巻き返しに期待出来る馬が分かる
筆者の自己紹介
筆者の自己紹介
- 筆者名
ロールス
- 趣味
競馬、麻雀、読書
- 予想スタイル
水族館や動物園で生き物をじっくり観察するのが楽しみの1つ。
そんな性質から、各馬の調教とステップレースの内容、土曜日の馬場傾向に注目し、穴馬を選んでいくスタイルが好み。
- 2020年度の主な指名穴馬
ソーグリッタリング(エプソムカップ 5人気)
キセキ(宝塚記念 6人気)
ディメンシオン(キーンランドC 9人気)
マジックキャッスル(秋華賞 10人気)
更なる穴馬をお届けするべく、現在は競馬予想本を読み漁って仕入れた知識を予想に取り入れるべく、鋭意修行中!
各ステップレースのまとめ
優駿牝馬(G1) 5/24 東京芝2400m(良)
出走各馬のレース内容
デアリングタクト
道中は中団のインで脚を溜め、4コーナーを曲がる際には遠心力に乗ってスムーズに馬場の3分所付近へ進路を取る。
直線で残り400m辺りからゴーサインが出ると一気に加速し、馬群を呑み込んで勝利。
実質逃げのマリリンが作ったやや緩い流れが向いたのは否めないが、それでもレース平均の上がり3ハロン34.2秒より1秒以上も早い33.1秒の末脚で余力を残して勝利したのは評価に値する。
ウインマリリン
外枠発走ながら番手で競馬を進めていると、2コーナー付近で単騎逃げを打つスマイルカナと大馬群の間にすんなり割り込むことが出来た。
さらに、向こう正面では逃げ馬の約5馬身後方で大馬群を率いる実質逃げの役割を担い、マイペースでレースを進める。
そして、直線では残り400mのハロン棒の辺りから最内に潜り込んで粘り込みを図り、目論見通り2着に好走。
トラックバイアスと展開は確かに向いたが、何より横山典弘騎手の手腕が輝いた一戦だった。
ウインマイティー
まずまずの発馬で、1コーナー付近で最内6、7番手辺りにポジションを取る。
4コーナーを曲がり終えた途端に一杯に追われながら馬場の2、3分所でジワジワと加速をし、3着に好走。
展開とトラックバイアスが味方した形につき、特に評価点は無い。
リアアメリア
向こう正面では中団10番手辺りで脚を溜める。
3~4コーナーでは内から2頭分空けた外から徐々に加速し、直線は馬場の3~4分所でスパートを開始。
ジワジワ追い込んで4着に好走した件については、マリリンが作ったやや緩い展開が向いたが、直線で外を回らされての好走は評価出来る。
マジックキャッスル
向こう正面ではインから2、3頭分程空けた外の後方3番手で待機。
直線では残り400m辺りで馬場の3分所付近から追い込む姿勢を見せるが、手応えが良すぎてインに切れ込んできたデアリングタクトと前を行くフィオリキアリが壁になり、若干のあおりを受けた。
その後は馬場の4分所へ進路を変えて追い込み、5着入線。
瞬発力勝負は確かに向いたが、外から追い込んで5着は少し評価出来る。
ミヤマザクラ
道中は最内9番手でレースを進め、直線は馬場の2分所から末脚を伸ばして7着。
直線の進路はトラックバイアス通り伸びやすい箇所を突いたが、瞬発力勝負が合わずに凡走した印象だ。
ホウオウピースフル
向こう正面では最内から1頭空けた5番手辺りで脚を溜め、直線は馬場の2分所からスパートを開始したが、思いのほか脚を伸ばせず8着で敗北。
特に不利は受けておらず、瞬発力勝負が向かなかった印象だ。
マルターズディオサ
道中は中団の外目で脚を溜め、直線は馬場の3分所から追い込んだ。
しかし、残り200m付近でバテていたため、主たる敗因は距離が長かったことだろう。
サンクテュエール
発馬がやや悪く、道中は後方の外目で脚を溜める。
直線では馬場の4分所からピッチ走法で追い込むが、目立った末脚は認められなかった。
明らかに距離と展開が向かなかった。
フィオリキアリ
道中は外の5番手付近でレースを進める。
コーナーでも外を回し、直線は馬場の2分所辺りに雪崩れ込んだが、残り400m付近ですでに手応えが怪しく、そのままズルズルと後退していった。
ラスト200m付近ではデアリングタクトとウーマンズハートに挟まれて少し体勢を崩していたとはいえ、明らかに距離と展開が向かなかった。
クラヴァシュドール
道中は3番手のインで先行策。
直線は馬場の1.5分所から粘り込みを図るが、早い脚が使えたのはたった200m程度・・・・・・。
距離うんぬんより、早い上がりの決め手比べが不得手としか思えなかった。
したがって、上がりがかかるタフな展開なら逆転可能。
アブレイズ
道中は内から1頭空けた3番手から競馬を進める。
3~4コーナーでも内1頭分程空けた位置から徐々に進出し、直線は馬場の2分所からスパートを開始したが、200m程走った辺りで失速してしまう。
こちらも展開が向かず、早い上がりの決め手比べが向かないタイプに見えた。
紫苑S(G3) 9/12 中山芝2000m(やや重)
出走各馬のレース内容
マルターズディオサ
好スタートを利してすかさず先団にポジションを確保。
道中は1000m61.8秒の緩いペースを最内から1頭分空けた2番手で進め、直線も最内から1頭分空けたインコースから粘り込み、優勝。
スローの展開、馬場共に向いただけの勝利なので、評価すべき点は無い。
パラスアテナ
道中は中団8番手辺りの外を追走し、3~4コーナーで緩やかに捲ってポジションアップ。
直線ではその勢いのままに4番手辺りのポジションから馬場の2分所へなだれ込み2着。
直線で前にいた馬に有利な緩い展開と3~4角でゆっくりとポジションを上げられたのが主たる好走要因につき、特に評価すべき点は無い。
マジックキャッスル
向こう正面では中団のインコースでじっとし、3コーナーで馬場の2分所付近に進路を変える。
直線もそのまま2分所へなだれ込んだが、上位勢をとらえきれず4着。
前有利なスローな展開が向かなかった印象。
ミスニューヨーク
道中は最内から2、3頭空けた7番手付近で末脚を溜める。
直線では、当初は馬場の2分所付近へ進路を取るものの、残り200m付近ではインに潜り込んでジワジワと脚を伸ばして5着。
コース取りとしては比較的優位に立ち回った方なので、とりあえず現状の力は出しきった感じか。
ウインマイティー
発馬が悪く、向こう正面では後方3~5番手で追い込み態勢。
3~4コーナーで捲り、直線では馬場の3分所を回して追い込むが、前を捕らえられず6着だった。
明らかにスローな展開が向かなかった上に直線で脚を余したため、挽回は十分可能だ。
ホウオウピースフル
道中は中団11番手で構え、3~4コーナーでは捲って7番手までポジションを上げた。
直線では馬場の3分所から末脚を伸ばすも不発。
スローペースの前有利な展開が向かなかった。
ローズS(G2) 9/20 中京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
リアアメリア
内枠を利して先行策を取る。
向こう正面では内から1頭程空けた2番手で競馬をし、直線は最内で粘り込んで勝利。
やや遅い展開は向いたが、差し馬がやや有利な馬場傾向には逆らった形だ。
ムジカ
向こう正面では内から1、2頭空けた中団で待機。
4コーナー付近から徐々に外に進路を求めたかと思うと直線では馬場の3分所から末脚を伸ばし、2着に好走。
差し有利な展開が向いた好走につき、特に評価点は無い。
オーマイダーリン
終始内ラチを立ち回り、3着に好走。
差し有利な展開が向いたのとインにこだわった和田竜二騎手の好判断につき、評価点は無し。
クラヴァシュドール
道中はインから4頭分程外を走り、直線も馬場の4分所から末脚を伸ばすも5着。
展開は向いたが、終始外を回らされた割に脚を伸ばせたのは評価出来る。
フィオリキアリ
道中は内ラチ際の8番手から追走し、直線は3分所付近へ進路を求める。
しかし、残り250m付近で前を走るアブレイズとヤマニンプティパが壁になり、追い出しが少し遅れてしまった。
展開やコース取りは馬場傾向通りだが、前が塞がれずにもう少しスムーズにゴーサインが出せていれば、さらに着順を上げることが出来ただろう。
アブレイズ
内ラチから1、2頭程空けた所で先行策を取った後に直線では馬場の2分所から粘り込みを図る。
しかし、残り200m付近で次第に減速して差し馬達に呑み込まれた。
瞬発力が求められる展開は向かなかったが、もしかすると距離が少し長いのかも・・・・・・。
3歳以上2勝クラス 9/26 中山ダ1800m(重)
出走各馬のレース内容
ダンツエリーゼ
伸び上がるようなスタートで後方2番手の競馬。
3~4コーナーにかけてじわじわスパートを開始し、直線では大外を回ってごぼう抜きを決めた。
先行有利な馬場に逆らって追い込みを決めたのは高く評価出来る。
夕月特別(2勝クラス) 9/26 中京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
ソフトフルート
向こう正面では内から2頭ほど空けた中団7番手で脚を溜める。
直線では最内に進路を取ると鮮やかに抜け出して快勝。
比較的伸びにくいインを突いて勝利したのは評価出来る。
巻き返しに期待がかかる馬について
この項目では、ステップレースで見所あるレースをした馬を2頭ピックアップする。
- ウインマイティー
- どこに見所を感じたか?
紫苑Sで見せた、前有利なスローペースながら後方一気の脚で勝ち馬と0.3秒差の6着まで追い込んだ末脚に見所を感じた。
そのため、本番で差し馬有利な馬場や展開になるなら、要注意の1頭だ。
- 狙う時のポイント
紫苑Sで見所ある末脚を見せたとはいえ、本番で再び前有利な展開になればまたもや脚を余す結果に終わってしまう可能性がある。
そのため、当日の馬場状態が前残りかどうかと、好位に付けられそうな枠かどうかは要チェックだ。
- クラヴァシュドール
- どこに見所を感じたか?
ローズSで終始外を回らせながらも5着に検討した点に能力の一端を垣間見た。
前が速く、上がりがかかる展開ならばさらに前進可能だ。
- 狙う時のポイント
瞬発力のある脚を長く使うのは不得手なので、早い上がりが出る馬場かどうかが最重要項目になる。
また、たとえ瞬発力勝負の馬場になっても200m程度なら早い上がりが使えるので、そんな馬場の場合は距離ロスの少ない枠順が引けるかがポイント。
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