【函館スプリントS2020】1強ムードも相手が難解!前走の馬場傾向を振り返り、不当評価の馬を把握せよ!

ステップレース

 G1実績のあるダイアトニック以外は抜けた馬がおらず、平穏な決着は望み薄のメンバー構成に見える。また、先週の函館開催を見る限り芝の状態が良く、週中の梅雨前線による影響もあまりなさそうなので、開幕初期特有の前残りにオーバーラップの差し決着の両方があり得る点も頭を悩ます要因である。

 そこで今回は出走予定馬達の前走を簡単に振り返りたい方向けに、前走の馬場傾向を踏まえた上で前哨戦を評価し、注目馬をピックアップしていく。

この記事で分かること

  1. 出走馬の前走をおさらいしたい方へ、馬場傾向を踏まえた前哨戦の簡単な評価
  2. 好走しそうな馬
  3. 凡走しそうな危険な人気馬

各前哨戦の内容

重賞

  • 京阪杯(G3) 2019/11/24京都(良) 1200m

 クラス水準の走破タイムから0.5秒~1秒遅いタイムが連発し、馬場の3分所から外に出した差し馬ばかりが好走していた。

 ライトオンキューは4角でスムーズに外に出し、馬場の良い所から差して勝利。ここは傾向通りの好走だった

 片やダイメイフジは激しい先行争いに巻き込まれて16着に敗れた。ここでは馬場も展開も味方に付けられなかった

  • オーシャンS(G3) 3/7中山(良) 1200m

 メインレースで1.07.4の好時計が示す通り、馬場状態は非常に良好。また、脚質は先行有利で、最内が良く伸びていた。

 グランドボヌールは好位6番手を追走し、直線で内ラチを突くとじりじりと伸びて4着。馬場傾向に反していないので、特に評価点はない

  • 高松宮記念(G1) 3/29中京(重) 1200m

 終日、馬場の3~5分所を回した差し馬の伸び具合が際立っていたが、午後に馬場が乾くにつれて逃げ・先行馬にやや優勢な馬場になった。

 3着のダイアトニックはこの傾向通りに先行して好走するが、シヴァージは上がり最速タイの末脚(33.1)で0.3秒差の5着と健闘。馬場傾向に反した走りなので、悪くない内容

 一方、ティーハーフは見せ場なく8着に敗れる。前残りの馬場傾向が合わなかった感がある。

L(リステッド)以下

  • 大阪―ハンブルクC(3勝クラス) 4/12阪神(重) 1200m

 逃げもやや決まるが差しも決まるフラットに近い馬場で、最も走りやすい箇所は馬場の3分から外目だった。

 スリーケープマンボはスタートから押して2番手からレースを進めるが、直線で踏ん張れず失速してしまった。重馬場適正が堪えた形なので、参考外で良い。

  • 春雷S(L) 4/12中山(やや重) 1200m

 やや重発表だが、走破タイムはクラス水準並の時計が出ており、上がりもかかっていなかった。また、脚質や直線の進路取りの有利不利も特になく、好走するかは展開一つの馬場だった。

 マリアズハートはしんがりから4角で大外に出し、上がり2位に0.5秒差の末脚で1着馬にハナ差まで迫った。

 差し馬向きの展開だったとはいえ、4角で大外を回して最後方から急追した内容を考えれば勝ちに等しい内容だったため、ある程度は評価出来る

  • バーデンバーデンC(3勝クラス) 5/3福島(良) 1200m

 走破タイムはクラス水準より若干かかっていたが、さほど重い馬場ではない。

それよりも、インがとても荒れていたため外からの差しが良く決まっていたという典型的な外伸び馬場だったのは特筆すべき点である。

 アリンナは馬場と展開が向いた形で勝利したため、特に評価点はない

 ジョーマンデリンは好位追走も馬場の3分所を突いて6着まで。直線でインを突いた分、若干伸びを欠いた印象。

  • 晩春S(3勝クラス) 5/3東京(良) 1400m

 開催当初は逃げ、先行馬が軒並み好走するが、7Rを境に早い上がりを使える差し馬が馬場の2分所から外を回して好走するシーンが目立つようになる。

 馬場の3分所から末脚を伸ばして勝利したスイープセレリタスはこの傾向に漏れない好走につき、特に評価点はない

  • 鞍馬S(オープン) 5/10京都(良) 1200m

 走破時計は1ランク以上上位のクラス水準タイムを計測する高速馬場で、外差しが非常によく決まっていた。

 エイティーンガールは展開と馬場を利して3着に好走。馬場傾向通りの好走なので、加点材料はない

 ミキノドラマーはスタートで若干出遅れて後方ポジションとなってしまった。最後は末脚を伸ばすが7着まで。スタート次第では上位との差をもう少し詰められたかもしれない。

  • 韋駄天S(オープン) 5/24新潟(良) 1000m

 好時計は出るが、直線の外が伸びやすい馬場だった。

 ミキノドラマーは馬場の5分所付近で末脚を伸ばすも、枠順不利が祟り凡走。ここはノーカウントでよい。

  • UHB杯(3勝クラス) 6/14函館(良) 1200m

 開幕週ということもあって走破時計は早く、最内を突いた逃げ・先行馬ばかりが好走。

しかし、UHB杯は前半3Fが32.7秒のオーバーラップで差し馬が台頭した。

 ジョーマンデリンは馬場傾向通りの好走だが、差し馬有利の展開には逆らった

好走しそうな馬

  1. シヴァージ

 前走では差し馬不利な展開の中、12人気ながら掲示板を確保。地力は認めるが、今回は中京競馬場よりも直線が短い函館競馬場なので、展開の注文が欲しい。差しが利く展開ならばより挽回の可能性がある

  1. ジョーマンデリン

 連闘ローテは気がかりだが、オーバーラップを先行押し切りで制したのは評価出来る。引き続き先行有利の馬場ならば、初の重賞でも予想オッズ8人気の低評価を覆せるだろう。

危険な人気馬

  1. エイティーンガール

 前走の鞍馬S、前々走のシルクロードSで見せた派手な末脚が売りだが、いずれも馬場傾向と展開に恵まれた感が否めない。

 今週の函館が先週同様に逃げ・先行馬に有利な馬場なら、積極的に嫌っていきたい。

  1. ライトオンキュー

 こちらも中団からの鋭い末脚が持ち味だが、エイティーンガール同様に前走は馬場傾向と展開に恵まれた感が否めない。昨秋の京都はとにかく馬場が荒れていたのでやたら差しが決まっていたのだ。

 引き続き前残り馬場ならば、やはり嫌っていきたい1頭である。

まとめ

  • 好走しそうな馬

①シヴァージ…差し馬場ならGOOD

②ジョーマンデリン…先行有利な馬場ならば再度好走

  • 危険な人気馬

①エイティーンガール…差し馬場向き感否めず

②ライトオンキュー…エイティーンガール同様、差し馬場向きな感じ

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