皐月賞(G1) 4/18 中山芝1800m(やや重)
出走各馬のレース内容
エフフォーリア
まずまずのスタートを切ると、鞍上の横山武史騎手が若干手綱を押っ付けて迷いのない先行策に出た。
向こう正面及び3、4コーナーではタイトルホルダーの直後のインで脚を溜めると、直線は内ラチから2、3頭程外の経済コースからジワジワと脚を伸ばして2着以降を引き離し、圧勝。
直線進路で外ではなく内を選んだ鞍上の好判断も勝因の1つだが、レースでの折り合いの良さと多くの馬の脚が上がる中でジワジワと脚を伸ばした根性は評価出来る。
タイトルホルダー
好スタートを切ったが、好ダッシュでハナをうかがうワールドリバイバルと主導権争いを行わず、これにハナを譲る形で前から2番手のインコースに収まる。
3コーナーに入ると内ラチから1頭程外のコースから逃げるワールドリバイバルを馬なりでジワリとかわし、その勢いを保ったまま直線に入った。
直線では内ラチから5頭程外のインコースから逃げ粘り、勝ったエフフォーリアとは3馬身の差を付けられたが8人気ながら2着に好走した。
今回の好走は、レース序盤でワールドリバイバルと主導権争いをせずに体力温存に徹した作戦が功を奏した。
また、馬場が荒れて伸びにくいと思われたインコースが実は脚を伸ばしやすく、直線でその進路が選べたのも好走の大きな要因だ。
ステラヴェローチェ
ゲートの出は若干怪しかったものの二の脚はそこそこ早かった。
だが、先団グループは目指さずに後方インコースで末脚を溜める作戦に出る。
直線ではエフフォーリアとタイトルホルダー同様にインコースから末脚を伸ばした結果、3着に好走した。
1、2着に好走した2頭同様に、直線でインコースを付けたのが大きな好走要因だ。
アドマイヤハダル
まずまずのスタートを切るとルメール騎手が押っ付けて先団グループに取りつく素振りを見せたが、外枠から他の先行馬が殺到するのを見るや好位6、7番手でレースを進める方針に切り替える。
向こう正面ではエフフォーリアの直後のインコースで脚を溜める。
4コーナーに差し掛かると徐々に馬場の外側へ進路を切り替え始め、直線では馬場の3分所辺りから末脚を伸ばすが、インコースに進路を取った上位3頭を捕えきれずに4着に終わった。
直線で外に進路を取ったロスが響いた印象だ。
ヨーホーレイク
まずまずのスタートだったが先行策は取らずに後方に控える。
4コーナーから若干捲り気味に馬場の外側からスパートを開始すると、直線馬場の3、4分所から末脚を伸ばすが5着入線に終わった。
3着のステラヴェローチェとは直線での進路差が、4着のアドマイヤハダルとは道中での位置取りの差が明暗を分けた。
グラティアス
8枠15番からまずまずのスタートを切ると馬群外の中団9、10番手で末脚を溜める。
3、4コーナー中間に差し掛かると鞍上のデムーロ騎手が強めに追い始め、大外からスパートを開始。
だが、直線に入ろうとした時に内にいたアドマイヤハダルが外に進路を切り替えた煽りを受けて馬場の外に弾き飛ばされてしまう。
その後、馬場の4分所から末脚を伸ばしたが、上位勢を脅かせず6着に敗北。
序盤での中団待機策の不発に道中は終始馬場の外を回らされたこと、そして直線入り口で馬場の外に弾き出されたロスがあるため、この敗戦は度外視可能だ。
ディープモンスター
危なげなくゲートを出たが、特に前目のポジションを取りに行かずに後方待機策を選ぶ。
向こう正面では内ラチから6、7頭分外のコースで追走すると、4コーナーから馬群の大外を通ってスパートを始める。
直線は馬場の5分所付近から追い込むが、7着に終わった。
位置取り、直線の進路、タフな馬場の全てが合わなかった敗戦なので、この結果は度外視可能だ。
ヴィクティファルス
スタートは悪くなかったが前に付けずに中団10番手辺りに落ち着く。
向こう正面では内ラチ4、5頭分外の中団で脚を溜めると、4コーナー手前から馬群の大外を通ってスパートを始めたが、直線では脚が上がってしまい、見せ場無く9着に敗北した。
直線での位置取りが後ろ過ぎたのと、進路が外過ぎたのが敗因だ。
ラーゴム
スタートは悪くなかったが二の脚が遅いせいで先行競馬が叶わず、挙句にはラーゴムより前に付けた他の馬を見るとムキになって鞍上と折り合いを欠いてしまう。
向こう正面では折り合いが付いたものの、4コーナーでは早くもガス欠を起こして鞍上の北村友一騎手にムチを入れられながら押っ付けられたが、盛り返せずに13着に大敗してしまった。
先団でスムーズに追走出来なかった場合の脆さが出たレースだった。
青葉賞(G2) 5/1 東京芝2400m(良)
出走各馬のレース内容
ワンダフルタウン
1枠2番から好スタートを切ると出たなりに好位6番手辺りのインコースを確保。
バックストレッチでは先団グループの5頭から2、3馬身離れた6番手で単騎逃げに近い形でレースを進めると、これまで縦長だった馬群が3コーナーで徐々に凝縮し始めたのに合わせるようにインコースから馬なりのままでなだらかなスパートを開始。
そして、直線で馬場の2分所に出されると抜群の反応で馬群から抜け出し、キングストンボーイをハナ差退けて優勝した。
まず、評価点としてはおよそ5ヵ月の休み明けながら勝利した点だ(ただ、ゴール瞬間は耳を絞っていたので、余力に関しては休み明けが響いた可能性がある)。
ただし、今回の勝因は終始インコースを立ち回った上に、向こう正面では無理に先団グループについて行かずに、単騎逃げに近い形でスタミナ消耗を抑えた和田騎手の好騎乗によるものである。
したがって、ダービーで同じような展開になるかが、ワンダフルタウンの取捨で最重要項目になるだろう。
また、このレースで見せたワンダフルタウンの折り合いと操縦性の良さ、ジワジワと加速して長く脚を使えるという特徴は、瞬発力が問われやすいダービーよりも、持久力が問われる菊花賞で活きそうな印象を受けた。
京都新聞杯(G2) 5/8 中京芝2200m(良)
出走各馬のレース内容
レッドジェネシス
スタートで若干体勢が崩れたが問題なく加速し、1コーナー手前では上手く中団のインコースに潜り込んだ。
3コーナーで各馬がスパートを開始する中、レッドジェネシスは馬なりで加速をすると、4コーナーで鞍上の川田騎手から追われた時には反応良くスパートを始めた。
直線では内ラチから7頭程外のコースから末脚を伸ばして優勝。
確かに馬場傾向は味方したが、他の出走馬の殆どがスタミナ切れを起こした中でレッドジェネシスだけは最後まで末脚を伸ばしていた。
したがって、スタミナが問われるレースならば次走以降も注目だ。
プリンシパルS(L) 5/8 東京芝2000m(良)
出走各馬のレース内容
バジオウ
まずまずのスタートを切ると内枠を利して先行2番手のポジションを確保する。
向こう正面及び3、4コーナーでは逃げるジャックドールの直後でジッと脚を溜めると、直線では内ラチから3、4頭外のインコースで粘り込み、ダービーの切符を得た。
この結果は先行有利のスローペースに恵まれた上に、道中はインコースでコースロスを抑えて直線での余力を保てたおかげなので特に評価点は無い。
NHKマイルカップ(G1) 5/9 東京芝1600m(良)
出走各馬のレース内容
タイムトゥヘヴン
スタート直後にデムーロ騎手が前に行くように促すと、すぐ隣で好スタートを切ったグレナディアガーズをインコースから見るような位置でピッタリとマークする。
3コーナーに入ると荒れたインコースを避けるように徐々にポジションを外に変え、外を走るソングラインと共にグレナの背後で脚を溜める。
直線では馬場の2分所からグレナをかわしにかかるが、デムーロ騎手がタイムトゥヘブンの伸び脚がやや鈍いと見るや馬場の外を通ってグレナを追う構えを取る。
しかし、池添騎手の右ムチでインコースへヨレてきたソングラインと馬体が接触してしまったせいで、馬場の2分所でのスパートを余儀なくされてしまう。
その結果、残り100m辺りで力尽きてしまい、6着に敗北した。
直線でソングラインと接触してスムーズさを欠いた不利があったので、このレースは度外視可能だ。
バスラットレオン
スタート直後に藤岡佑介騎手が落馬したため、競走中止。
したがって、このレースは度外視可能だ。
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