【2020年皐月賞】 ヴェルトライゼンデが強烈な一撃を放つ!

 2020年度の皐月賞は例年以上に難解かもしれない。

巷で報道された「春の嵐」のせいで悪化した馬場状態での開催が、ほぼ決定したからである。

 しかし、見方を変えればこれはチャンスでもある。

何故なら、道悪という特殊条件は人気馬を凡走させ、穴馬の台頭を促す大きな要因だからである。

 そこで、財布を肥やす穴馬がいないか血眼で探した所、⑰ヴェルトライゼンデが一際面白い存在であると思えた。

 本稿ではヴェルトライゼンデについての所見を述べることで、穴馬購入を検討中の読者への予想材料の提供と共に、ヴェルトライゼンデで勝負する読者の背中を押す事を目指す。

本稿から得られる加点材料

(1)調教の観点から気づいた情報の共有

(2)土曜日の馬場傾向に対する加点材料の共有

加点材料の具体的な論旨

(1)調教の観点から気づいた情報の共有

  • 1週前追い切りにおける好材料について

 休み明けの前走よりもラスト1ハロン地点での追い出しへの反応速度が増し、鞍上とのコンタクトに進展がうかがえた。

また、加速に関しても暮れのホープフルSに比して脚捌きがスムーズになり、勝負所での加速に期待が持てる内容だった。

  • 最終追い切りメニューの変更について

 前走、前々走は栗東坂路で最終追い切り(共に馬なり)を行ったが、今回の最終追い切りは栗東CWで行っている。

通常、栗東CWは馬の持久力上昇のために利用されるが、殊今年の皐月賞に関しては持久力が重視される馬場で開催される公算が高いので、このメニュー変更は好都合といえる。

また、今回の最終追い切りでは一杯に追われていることからも状態の良さがうかがえ、好走に期待が持てた。

 要するに、休みボケから抜けて走りに芯が入ってきたといえるのだ

(2)土曜日の馬場傾向に対する加点材料の共有

  • 圧倒的前残り

 不良で行われた土曜日の好走脚質は、軒並み逃げ・先行馬だった。

また、最内よりは馬場の3,4分所を通った馬の好走が目立ち、さほどインコースのコンディションは良くない印象であった。

 ヴェルトライゼンデの枠順はなので、コンディションが悪いインコースを通らされることはまずないし、3~4角でポジションを上げるのにも都合が良い。

  • 瞬発力不要

 ヴェルトライゼンデの前走の敗因は瞬発力の高さを求められた、いわゆる「よーいドン」の展開が向かなかった事である。

そんな前走とは全く違う条件、つまりは瞬発力が求められないやや重~不良馬場での開催は福音ふくいんといえる。

それでもヴェルトライゼンデが不安なあなたへ

 無論、更なる加点材料を用意しているので心配無用である。

下記の記事もご覧いただき、高配当獲得の一助にしていただければ幸いである。

それでも推す理由

(1)今の中山コースに合う、タフな血統背景

 母マンデラといえば2003年独オークス(芝2200m)3着馬であり、その産駒にはタフな馬場での活躍馬が目立つ。

代表産駒は以下の2頭である。


a.ワールドエース
└12年皐月賞(やや重)2着、14年安田記念(不良)5着

b.ワールドプレミア
└19年菊花賞(良(※1))1着、19年有馬記念(良(※2))3着

※1…前日の馬場はやや重で、当日は上がりがかかる外差し馬場

※2…当日は上がりがかかる馬場

 先で挙げたいずれのレースも、勝負所では1ハロン12秒代のラップを連続で刻んでいることから、パワー寄りのタフな展開であったことは想像に難くない。


 また、父ドリームジャーニーは、有馬記念の優勝馬であり、中山競馬場との相性が良かった。

さらに、その代表産駒のミライヘノツバサも中山を得意(11戦4勝2着2回)としており、ヴェルトライゼンデの中山競馬場との相性は今更語る必要はあるまい。


 兄弟馬にタフな活躍馬を持ち、自身も新馬戦で重馬場実績があるため、本馬の能力があれば好走可能である。

(2)人気馬に逆転可能なポテンシャル

  • 対コントレイル

 初対戦のホープフルSでは、上がり3Fタイムは同タイムながら内容は完敗だった。

しかし、パワーと持続力、スタミナ勝負ならば逆転が可能と見る。

コントレイルの母ロードクロサイトは現役時代は芝・ダートの短距離を主戦場としており、母母のFolkloreもアメリカのダート短距離で活躍した馬である。

血統背景から今の中山を走るスタミナはいささか不安があり、1枠1番もインコースのコンディションが悪いとなるとプラスに働き辛い。

  • 対サリオス

 ポジションの不利はあるが、母サロミナの代表産駒に道悪を得意とする馬は目立たず、コントレイル同様にパワーと持続力、スタミナ勝負ならばヴェルトライゼンデに軍配が上がると睨む。

  • 対サトノフラッグ

 重馬場のディープ記念を勝ち上がったこの馬が最大のライバルと見る。

ディープインパクト×母父Not for saleはダノンファンタジーと類似した掛け合わせだが、本馬はアルゼンチンオークス(ダ2000m)を勝ったバラダセールを母に持つことから、パワーに重点を置いた血統のようだ。

馬場適正は言うことがないが、逃げ・先行有利のトラックバイアスを味方に先着を狙いたい。

まとめ

 大まかにまとめると、ヴェルトライゼンデの買い要素は以下の3点である。

(1)好調がうかがえる調教

(2)長所が活き、短所が反映されない馬場

(3)重馬場をこなせる血統背景

 末筆となるが、本稿を最後まで読んでいただき、感謝の意をここに記す。

本稿が予想の一助になることと、馬券が的中しますように!

※お問い合わせがある場合、以下のフォームへ投稿ください。

    コメント